2024年3月28日その2「やっぱり手を出した方が刺激的なのかなぁー?」
「やっぱり手を出した方が刺激的なのかなぁー?」
紗奈はベッドの上で僕にしがみつきながら唐突にそう言った。
「なんのこと?」
「例の吐息の話」
ああ、つまり、触れずに限界ギリギリにしている作品を踏み越えてキスなりなんなりしてしまうべきか、と。
刺激という意味ではそうだろう。
「それはそうかもしれないけれど、それってすでに健全なカクヨムでやるもんじゃないよね?
ここでそういう作品でも書籍化されたのも多いけど、それは紗奈には耐えれないんじゃない?」
紗奈は18禁もの作家として堂々と人前に立てる強靭なメンタルはしていないはずだ。
こういってはなんだが、どちらかといえば豆腐メンタル側だ。
それにそういう作品はもきゅもきゅで十分すぎるのではないだろうか?
真っ黒な黒歴史と化した晒し日記のこのもきゅもきゅ幼馴染のような作品は一つでお腹いっぱいだ。
「そうよねー、じゃあこのままだよね。
手を出さずにクリアできればハッピーエンドの可能性もなくはないのよねぇ〜」
「寝取りものだろうとハッピーエンドの可能性を探るあたり、紗奈には致命的に寝取りものは向いていないよね」
「……正直、自覚はあるわ。
転生ザマァテンプレを書く並に向いていない自信があるわ」
あれもそれほど相性悪いんだね……。
まあ、そりゃそうか。
「ま、いっか。今日は木曜日だし、疲れたし寝よ寝よ」
そう言って僕に覆い被さるようにして口を重ねてきたので、僕は紗奈を優しく抱きしめる。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……ちゅ。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
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