アフター21話「あー、なるほど。いまは能動的インプレッションが期待できるんだ」
「あー、なるほど。いまは能動的インプレッションが期待できるんだ」
ベッドの上で座って、スマホでカクヨムを見ていた紗奈は唐突にそう言った。
「能動的インプレッション?」
「アクション待ち状態っていうのかな?
詳しくは知らないけど、PVとか跳ねる前兆というか。
様子見をしている人が多い状態かなぁ。
星をくださいー!とか訴えると、見ていた人が一気に星をくれたりするから数字が跳ね上がる現象。
作品上などで星くださいと訴えると効果があるはず」
「ほー」
「考えてみればそうよね。
今回のカクヨムコンは作品が多すぎて、皆が様子見しちゃってるし、去年は活発に星をつけてた人がバンされましたと言ったりしてたから、皆警戒してるのもあるわね」
「カクの人からしたら、星がのどから手が出るほど欲しいだろうけどね」
「そうなのよ。
そこでポンっと背中を押してあげたら、それが一気に動き出す。
なので、作品上の星クレメッセージなどはすごく効果的なの。
だーけーどー」
紗奈はそこでぐったりと寝転がる。
「だけど?」
「私はこだわりから、作品上に星クレができないのよねぇ〜。
こんなこだわりない方がいいんだけどね。
Web小説は完結させない方がいいし、人気が出たものは続けて、でないものは切り上げた方がいい、作品上でも宣伝はした方がいい。
わかってるんだけどねぇ〜」
「ふむふむ、こだわりがあるゆえに紗奈は作品を描いているとも言えるし、ままならないね」
「そうね。
こだわりがないなら、書く意味を感じない困ったちゃんだから困るのよ」
自覚はあるんだ。
「でもまあ、自分でそう思うならいいんじゃない?」
「それでも星が欲しいと思うのが人のサガよ!
……まあ、無理をしたところで自分は自分でしかないから、自分なりでやるしかないわ。
でもそうするとやる気がなくなるのよねぇ〜」
それは困ったものだ。
紗奈らしいともいう。
「ま、ゆっくり考えるわ。
颯太、とりあえずもきゅもきゅ」
「はいはい」
そう言いつつ、紗奈の口に口を重ねる。
「はいは……あっぐっ」
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……。
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