「あ、通っちゃった」

ベッドに転がりカクヨムを見ていた紗奈が唐突にそう言った。

「通った、ではなく、通っちゃった？」

「うん、さすがに無理だよねぇ〜と思ってたから。

そう言いつつ、初回も中間まではいってるんだけどね」

「なんのこと？」

尋ねると紗奈がスマホの画面を見せて来たので、ベッドに一緒に転がりつつスマホを見る……ふりをしてそのまま口を重ねる。

紗奈も抵抗せず舌で応える。

もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……。

口を離すと紗奈が頬を膨らませて抗議する。

「むー、もきゅもきゅちがーう！」

「うんうん、わかってる。

スマホだよね」

そう言いつつ、再度紗奈の口に口を重ねる。

紗奈も抵抗せず大人しくされるがまま。

もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ。

口を離した後、ぐたーと紗奈が伸びる。

「なに話そうとしたか忘れちゃった……颯太の罠よ……」

「通った話でしょ？」

「もう一つあったのよ、でも忘れたの。

……まあ、忘れちゃったのは仕方ないから、颯太もう一回」

「あっ、うん」

今度は紗奈から口を重ねてくる。

もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ……。

もきゅもきゅが終わらないけど、いつも通りだ。

ちなみに通ったのはこえけんのコンテストらしい。

もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ……。

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