アフター11話「怖くて書けなくなっているのよ」
「怖くて書けなくなっているのよ」
姫奈を寝かしつけて、紗奈は僕をベッドに引きづり込んで、何度も唇を軽く重ねたあと。
唐突にそう言った。
「怖くて書けない?」
ホラーでも書いているのだろうか?
紗奈は僕にしがみ付き、コテンと僕の上に寝転がっている。
「そうなの。
続きのプロットも出来ているし、流れもイメージもある。
あとは書くだけなんだけど、書けないの」
僕の頭ははてなマーク。
「魂エネルギーが不足している、とか?」
そもそも魂エネルギーが何かもわかっていなけれど。
多分やる気のことだろう。
「……そうかも。
書くためのスイッチが発動しないというか……うん、そうね。
面白い話を読んだり、応援もらったりするとエネルギーも回復するんだけど、確かに今回はそれが少ないわね。
私はどうやら応援がないと動けないみたい」
紗奈はグデーと僕の上で脱力する。
適度な重みが心地よい。
もちろん重いという感じはしない。
とりあえず僕はそんな紗奈の口に口を重ねる。
もちろん紗奈の抵抗せず、そのまま。
もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ……。
「応援といっても星とかもらって、見ている人も増えていってるよね?」
ラブコメとファンタジー両方同じ感じに。
「コメントは少ないの。
話数も1桁だから、そりゃそうなんだけど。
私は実はお調子者なのよ」
「うん、知ってる」
「颯太!それは気のせいよ!
私はお調子者じゃないわ!
そんな口はこうよ!」
自分で言っておいてそんなことを言う紗奈に再度口を塞がれる。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……。
あとはまあ……。
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