第34話「最近寝れないのよねぇー」
「最近寝れないのよねぇー」
紗奈はベッドでゴロゴロと転がりながら、スマホでカクヨムを見ながらそう言った。
「そういうときはスマホを見るのを止めて牛乳飲んで寝るのがいいよ?」
足もマッサージしてあげる。
まあ、紗奈のこの時期は眠れなくなることも多いと聞く。
「言われると眠くなって気がするわ……」
単純なものだけど、そういうものかもしれない。
ようは気を張っているので、リラックスするのが大事なのだ。
「こういうときに幸せな気分で眠りに誘う物語が見つからないのよ……」
「面白い話なら逆に興奮するから逆効果だけどね。
適度につまらなくてふわっとした話……、僕らの話のような……」
「颯太ぁ!
それは言ってはいけないことよ!」
紗奈は僕を黙らせるためにヨイショと僕の口に自分の口を重ねる。
もきゅもきゅ。
「おやすみ〜」
いつも通りのやりとりに安心したのか。
口を離すと、そう言って紗奈は僕にしがみついてすぴすぴと寝息をたてる。
逆に興奮させられて、僕が眠れなくなりそうだ……。
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