第9話「ツイッ◯ー使ってる人は大変みたいね」

「ツイッ◯ー使ってる人は大変みたいね」


紗奈がそう言いながら、僕らはついばむように唇を重ねる。


ちゅっちゅっと音が出てしまうのは仕方がない。

「これ、もきゅもきゅよりもちゅっの方が音の感じがセクシャルに感じるのはなぜかしら?」


「なぜかしら、と言われも……。

水音だからじゃないか?」

「……なるほど」


納得されてしまった。


「とりあえずもきゅもきゅをしておきましょう」

なにがとりあえずかはわからないが、断ることではないので僕は紗奈の口に口を重ねる。


もきゅもきゅもきゅもきゅ。


味わうように舌を絡ませて口を離す。


「それでツイッタ◯のなにが大変なんだい?」


「すでに◯イッターを伏字に出来てなくない?

いいんだけど。

2/9で無料がどうたらこうたらで、それがどう影響を与えるかわかんないみたいね」


『みたい』である。

僕も紗奈もツイ◯ターをやっていないし、その予定もない。


紗奈なんかは万が一、書籍化でもされるなら考えるけどと濁していた。

まあ、そういうときの紗奈は面倒になってしないことだろう。


「前から疑問だったのだけど、ツイッタ◯って宣伝効果あるのかな?

カクヨムは推奨してるっぽいけど」

「さあ?」


まさしくさあ、である。

2人してやったことがないのだから、なにを言わんか、である。


「うーん、私の場合、つぶやくより颯太に話すからねぇ〜……」

僕の場合は単純にそういうのが苦手なだけだ。


「ま、わかんないことはわかんないわね」


このままで特に影響があるわけではないだろう。

カクヨムには影響はあるかもしれないが。


紗奈は言うだけ言って満足したらしく、紗奈の方から僕の唇に触れるようなキスをしてくる。


それを楽しむように数度繰り返すと、お互いに我慢できなくなっていつも通り、口を重ねて舌を絡ませる。


もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅちゅっ……。

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