665日目その2「反省した……超反省した……」
「反省した……超反省した……」
紗奈がベッドの上に伸びてぐったりしている。
その紗奈の頭を優しく撫でつつ、髪にキスを落とす。
「……迂闊に颯太に隙を見せた私が悪かったわ」
「そうだね〜、あれじゃあ食べて下さいと言ってるようなものだから……言ってた?」
「言ってない、言ってないの。
イチャイチャはしたかったけれど、そういうことじゃなくてイチャイチャするだけで良かったの」
うんうん、僕にはちょっと違いが分からないかなぁ〜。
そう思いつつ、笑顔で紗奈の頭を撫で続ける。
「ところでやっぱりアレよ」
「どれ?」
「書かなくなると書けなくなるわね。
なんとか日に数行ずつ書いてるけど、なかなかね。
働き出すと時間がなくなるというけれど、今よりさらに書けなくなるのよね?
世の中世知辛いわ」
「それでもカクヨムのようにネット小説が書ける場所が増えたおかげで、合間に書ける可能性も出てきたんじゃない?
可能性そのものは広がってるよね」
「そうね、代わりにライトノベルで生活をしていくことはかなり難しくなったでしょうね。
カクヨムの中でも生活していけるプロ小説家は数えるぐらいでしょうね」
良くも悪くも、と言ったところかもしれない。
せめて副業並みに稼げる土台が出来ればまた違うかもしれないけれど、今のところそれも難しい。
1部書籍化された時が、宝くじに当たったのと同じぐらい、と言えるかもしれない。
大体は一万部売り出してもらって印税が1部100円として100万円。
実際はどうか知らないけれど。
「それはともかく……」
紗奈はコロンと仰向けになり、自分の唇をトントンと指差して、小さくその綺麗な舌をちろっと出す。
僕のノドがごくりとなる。
誘われるがままに僕はその紗奈の唇に唇でついばみ、追い縋るように舌で紗奈の舌を追いかけ……絡ませた。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……。
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