652日目(残り78日)「ヤバい、ヤバいわぁ〜、頭がピンクなの」
「ヤバい、ヤバいわぁ〜、頭がピンクなの」
朝、寝起きに口を奪われもきゅもきゅした後、僕の上に乗り紗奈は唐突にそう言った。
寝起きの紗奈の体温は温かく、僕は理性が溶けていくのを感じる。
頭がピンクで悪役令嬢ものに登場するヒロインは頭が悪そうなピンク頭が多かったけど、最近はそうでもないなぁとどうでもいい事で気が紛らわす。
でも紗奈と目が合った時に、紗奈の目が潤んだ口が半開きになっていたので、我慢出来ずに口を奪う。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ。
「颯太ぁ〜、好き……」
懇願のように言われては僕に抗うすべはない。
理性さんはとっくに溶けている。
少しでも離れるのを惜しんで、口を重ねながら、少しずつお互いの服を……。
「……って書いたら、ちょっとヤラシイよね」
「ちょっとではないと思う……」
落ち着いた後で僕の腕の中でもぞもぞしながら、紗奈はそう言った。
「いやぁ〜、時々気になるのよねぇ〜。
例えば……颯太ぁ、あっダメ、とか。
してる訳じゃないけど言葉の言い回しだけ危ないセリフ言ったりとか」
紗奈のそんな言葉に、僕は自分の顔を手のひらで覆って悶えてしまう。
ちなみに今はベッドで大人しく2人で寝転んでいるだけ。
……その前はまあ、そういうことだけど。
「……そういう状況じゃなくても、そんなことを言われたらもうどうしたら良いか分からなくなる」
僕がそう返すと、紗奈はキョトンとした顔で首を傾げる。
実は朝の寝起きで紗奈は寝ぼけているのかもしれない。
「どうもこうも……私に颯太との赤ちゃん仕込めば……」
「ストォォオオプ!!
紗奈、朝から何を言ってんの!?」
僕は慌てるが、紗奈はなんだかふにふにして眠そうだ。
あれ、ほんとに寝ぼけてる?
とりあえず隙だらけの紗奈の唇に唇を重ねる。
紗奈は抵抗もなく、いつものように受け入れつつ、お返しのように数度、僕の唇にちゅっちゅと繰り返しキスを返した。
そこから流れるように舌も絡める。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……。
口を離すと紗奈はくたっと僕の上に体重を預け……。
「えへへ〜、颯太ぁ〜。好き」
嬉しそうに笑いつつ眠そうだ。
僕はその紗奈の頭を撫でつつ。
「僕もだよ。
2度寝しようか」
「うん」
これって後から紗奈が、書き過ぎたと後悔してしまう内容な気がするが、まあ……。
そうして僕らは休日の朝を過ごした。
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