1年と114日目その2「私もテンプレ書いてみようかなぁ〜」

「私もテンプレ書いてみようかなぁ〜」


紗奈の頭を撫でながら僕は答える。


「やめといたら?

テンプレを書こうとして前に失敗したよね?」


むふーと紗奈は僕の太ももに息を吐く。

ムズムズするからやめなさい。


「むしゃくしゃするとテンプレを書いた方が良いのかなぁと思っちゃうのよね。

特にこう、更新した作品の反響が良くない時とか……」


「そういう時もあるよ。

ただでさえ疲れてる時は良い流れにはならないから休んだ方が良いよ?」


紗奈はもぞもぞと僕のお腹に顔を埋める。

やめなさい、くすぐったい。


「そうなんだけどねぇ〜、なんというかモヤモヤしちゃうと、長編の続きを書く気力も湧かなくなるから困るのよねぇ。

このまま終わらせるか止めてしまった方が良いんじゃないかなって。


スランプと違ってアイデアが出ないんじゃなくて、書いてもどうなんだろうという気分になると……。

書くこと自体に疑問が出るというか……」


「それも含めて疲れているということなんだと思うよ?」


それもそっかぁーと僕のお腹に顔をすりすりしてくる。

うーん、3回目だから限界かな?


僕は勝手にそう決めて紗奈を引っ張り起こす。


「はれ?」


真っ正面から優しく抱き締めて、背中をポンポンとあやすように叩く。


それから紗奈の頭を優しく撫でながら宣言する。


「今から紗奈を抱くから」

僕のしれっとした宣言に、紗奈は珍しく目を見開いて動揺する。


可愛いかったので唇をちゅっと奪っておいた。


「……っん、ふふふ、颯太!?

紗奈ちゃんとしては、そう真っ直ぐに宣言されると断れない上に、ととと、とーっても緊張しちゃうんだけど!?」


「うん」

紗奈の動揺を気にせず紗奈の首元に唇を這わせる。


「あわわ!?

狼颯太スイッチが入った!?

なんで?どうして!?」


「さあ〜、いつも通り紗奈が可愛かったからだと思うよ?」

「今の会話の流れのどこに可愛い要素が、ふふふ、颯太、待っ…っん、ン!」


もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅちゅ。


動揺して、真っ赤な顔になってしまった紗奈の頬を触れながら、紗奈を優しく押し倒した。


「あわわ、んっきゅ……」


もきゅもきゅもきゅもきゅ……頂きます。

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