1年と58日目「そこは荒野だったのよ!」

「そこは荒野だったのよ!」


僕らのベッドで2人でゴロゴロして、互いにスマホでカクヨムを読んでいた僕ら。

いつも通り紗奈が唐突にそう言った。


「何が?」

いつも通り突拍子もない。


「これよ!」

スマホを見せてくれるとそこには……。

星2999。


「凄いね」

「凄いのよ!たった星1で私的未踏の星3000よ!」

「2999ってところがミソだね……」


まあ、細かいところはいいとして。


「それでね、ここまで来たら何かが見えるかもっと思ったら……」

「荒野だった、と」

「まあ、荒野ってのは極端に言ってみただけなんだけど。

ここまで応援があったから続けられてきた訳だから、有難い限りなのよ。

大事なのは、天上界と思った場所で上を見上げたら満天の星空が輝いていたの」


「つまり上は果てしないと」

「そーいーうーことよー」


紗奈はバタリと倒れる。

そしてすぐにガバッと顔を上げる。


ついでに口を重ねておいた。


もきゅもきゅ。


「もきゅもきゅ違う!」

そう言って紗奈は手をバタバタ。


もう一度口を重ねて口封じする。

もきゅもきゅ。


大人しくなった。

口を離すと、紗奈は口元をワイルドにグイッと。


「それでね、公爵様の登場キャラ紹介を書いてたら名前がないのも含めて74名居たわ。

ちなみに裏話としてまだ登場するわ」


「あー、流石長編だね」

「そんなに増えているとは思わなかったわ。

確かに読んでいる人からしたら、この人誰だっけ?となるに決まっているわね。

良いきっかけになったわ」


そう言って紗奈は満足そうにバタリと倒れた。

力尽きたようだ。


その頭を撫でておいた。

「お疲れ」

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