349日目その2「赤いきつねと緑のたぬき書いたわ!」
「赤いきつねと緑のたぬき書いたわ!」
勉強がひと段落ついて、歯を磨き紗奈と一緒に僕らのベッドにゴロン。
毎日のことだけど、実は毎回一緒にベッドに入ることに緊張している。
というか、毎日、僕はどうして紗奈と一緒にベッドに入っているんだろうと疑問にさえ思っている。
今更だけど。
とっても嬉しい訳だけど。
嬉しすぎて時々身悶えしてしまう訳だけど。
「書くの早いね?」
「まあ、食べた時のことそのまま書いてるだけだから」
紗奈の隣に転がりながら、自分のスマホでカクヨムをチェック。
そのままって……。
「……僕らがもきゅもきゅしてしまったことまで書かなくても」
「……つい、ヤッチャイマシタ」
紗奈は顔を隠すように僕の胸の中に擦り寄る。
こら、誤魔化さない。
そこでパッと顔を起こしこちらを見る紗奈。
当然、目が合うのでそのまま口を重ねる。
もきゅもきゅ。
「ぷはぁ、それでね?
本当は赤いきつねの焼きうどんが発売されてたから、そのことも言おうと思ったんだけど、今思い出したから、今言うね。
今度一緒に食べようね」
「……焼きうどん」
僕はそれほど焼きうどんは好きじゃないけど、まあ……。
「紗奈がそう言うなら……」
僕の様子に気付いたらしく紗奈は僕の顔を覗く。
「1個を半分ずつしてみようか?」
紗奈がそう提案してきたので、それに頷く。
「颯太、嫌いなものあったんだね?」
「嫌いじゃない、好んで食べないだけ」
世間ではそれを嫌いという訳だけど。
赤いきつねの焼きうどんなら、少しは食べれるかも?
「んふふー、楽しみね」
紗奈が楽しそうに擦り寄ってきたので、軽く頭を撫でつつ髪にキスを落とす。
紗奈がこちらを見つめてきたので、そのまま口を重ねる。
もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ。
ひとしきりもきゅもきゅして、最後に優しく唇を重ねる。
「お休み、颯太ぁ〜」
「お休み、紗奈」
手を繋いだまま、コロンとお互いが楽なムキに転がる。
おやすみ。
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