302日目ではなく再最終回「最強ヒロインに名乗りをあげたわ。」
「最強ヒロインに名乗りをあげたわ。」
僕らのベッドで足をバタバタさせながら、スマホでカクヨムを見ていた紗奈が唐突にそう言った。
僕は椅子をクルンと回転させて尋ねる。
「前にも似たようなこと言ってなかった?」
「アレはイチャイチャ最強よ。
今度はヒロイン最強。」
そう言いながら、ポスポスと自分の隣を叩く。
いつも通り机の上を片付けて、はいはいと紗奈の隣に座る。
よいしょっと言いながら、紗奈はコロリと転がり僕に引っ付くので、いつものように口を奪おうと、、、。
「ストップ!ちょっとストップ。」
珍しく紗奈がストップをかけた。
「どうした?」
「うん、ちょっともきゅもきゅってさぁ〜。
刺激が強い訳で。
それを紗奈ちゃんとしては、そんな刺激が強いものをネット小説に晒すのは、どうかなぁ〜?とふと思ったわけよ。」
晒さなければ良いのに、と思いつつ、それよりも重要なことを紗奈は忘れているようだ。
どうしたものか〜。
まあ、仕方ない、なるようになるか。
忘れている紗奈が悪いし、時々、こんな風にボケてしまうのも紗奈風味だ。
だからもう少し、僕はほんのちょっとだけ我慢することにした。
「それで?
最強ヒロインって何?」
紗奈の首筋にキスを落としつつ尋ねる。
「ちょ、ちょっと颯太。くすぐったい。
えーっとね、この企画。」
スマホでカクヨムを見せてくれる。
首筋にキスを落としつつ目を通す。
「ああ、なるほど。
うん、魅力的なヒロインばかりだね。」
「そうなのよ。
でもね?これ実は問題があるの。
私は颯太の最強ヒロインだけど、他の人からして見ればヒロインでは絶対にないから、この企画に参加時点で敗北してるのよ、、、って颯太!?何か跡つけてない!?
颯太からウチューってするの珍しくない!?
ちょ、ちょっとストップ!」
「うんうん、紗奈は肝心なことを、忘れているね。
なんで僕らがもきゅもきゅしちゃうのか。」
「なんでって、、、あっ!
あっー、そうだっングッ!?」
要するに1年後に結婚するわけだけど、そうかと言って社会人として家族を養っていける訳ではない状態で、みだりにそれに溺れてはいけない訳で。
もきゅもきゅもきゅもきゅ。
つまりもきゅもきゅは刺激は強くとも、それ自体で何がどうなる訳でもないのであり、それにより僕らは行き過ぎないようにストッパーを常にかけている訳で。
うだうだ説明したけど、要するにそういうことである。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ。
ま、一言で言って僕は紗奈を優しく頂いた。
またどこかでおまけを紗奈が晒してしまうだろうけど、とりあえずこれでこの話はおしまい。
「まーたー食ーべーらーれーたー。」
紗奈がベッドでぐったりする。
その頭を優しく撫でる。
「はいはい、気を付けようね。」
「、、、うー。」
そう言いながら紗奈は口を催促するので、いつも通りに口を重ねた。
もきゅもきゅ。
了
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