117日目「何にもない、何にもない。」

「何にもない、何にもない。」


僕のベッドの上で、僕に添い寝されながら寝転がって、スマホで小説を読んでいた紗奈さなは唐突にそう言った。


「そうかぁ。」

スマホ片手に紗奈の頭をなでなで。

紗奈の髪の感触は非常に手触りが良い。


「颯太、颯太!」

「なんだい、紗奈。」

「今日も何も思いつかないの!」

「あー、ひらめきというのは、もっともリラックスした気分の時じゃないと。」

「つまり、疲れている時はどうしようもないわけね!」

「どうしようもないんだよ。

だからこうしてゴロゴロしておけばいいのだよ。

しかし、今更ながら年頃の男女が同じ部屋でくっ付いてるって、かなり危ないね。」


「そうね、色々危ないけど逃さないわよ?」

引っ付いている状態で、紗奈はさらにもぞもぞと、くっ付いて来る。


やめてやめて、ムズムズしてくるから。

具体的にいうとあったかくて柔らかくて、いやいや。


「紗奈、スイッチ入るから、そこでストップ。」

「スイッチ?」

「そう、スイッチ。

もう紗奈が可愛くて仕方ない。

もう理性飛びそう。」


「うーん。」

紗奈は僕の上に乗って、上を見上げ何かを考える。

「可愛い?」

紗奈が小首を傾げて聞くので、僕は素直に。

「かなり。」


ジーっと僕の顔を見る。

それから僕の首筋に唇を這わせ。


ウチュ〜。


「、、、跡付かない。」

「かなり強めに吸わないと跡付かないみたいだね?」

「むー。」

紗奈はもぞもぞ。


「、、、紗奈。限界なんだけど?」

紗奈はまた僕をジーっと見る。


「、、、よく考えると凄い状況なのかな。

颯太と私がこうして、引っ付いてる状況って。」


そうだね。

ちょっと普通はないかな、夜にずっと引っ付いてるなんて。


「まあ、無いだろうね。

幼馴染同士で一日中一緒にゲームして泊まり込むにしても同じ布団で引っ付いて、、、たまにあるね。」

「あるわね、流石はラブコメ。

でも手は出さないわね?」

「手を出したら大体のラブコメは終わりだよね?最終回的な意味で。」

「そうね、最終回ね。」

もそもそと僕の腕を持ち上げたり下げたりする紗奈。


「、、、紗奈。そう言いながら、さらにしがみ付くのやめない?

だからスイッチがだね、、、。」

「押してるのよ。」


、、、成る程。


そうと分かれば止まりようもなく、またいつものように僕らは。

「あんぐっ。」

口を重ねた。


もきゅもきゅもきゅもきゅ、、、。

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