3/15のお返しにEX「んっっつ。」
「んっっつ。」
もきゅもきゅもきゅもきゅ。
何してるって、玄関口で後ろから紗奈を抱きしめて、そのまま口を重ねてもきゅもきゅしてるよ?
ぷはーと互いに息を整えて紗奈はこちらを向き、、、また。
もきゅもきゅもきゅもきゅ、、、。
かれこれ30分ほど繰り返してる。
今日は両親が遅くなる。
そうなれば、こうなるのは必然だった。
紗奈は首に両腕を回してしがみ付き、僕は彼女を支え、互いが求めながら口を重ね続ける。
もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ。
でも、そもそもなんでこうなってるんだろう。
ぼうっとする頭でそんなことを思う。
、、、そうだ。
紗奈にバレンタインのお返しは何が良いか聞いたんだった。
手慣れた人なら、聞くこともなく自分で的確に選んでお返しをするのだろうけど、僕は紗奈以外の女の子とはろくに話したこともない。
そうなると紗奈に聞くのが1番確かに思えた。
聞いて良かったのだろう。
紗奈のお返しに求めたものは僕には想像が付かなかった。
玄関入った瞬間から、とにかくイチャイチャしたい、だった。
互いの口は透明なもので暫し繋がっていた。
互いの目が発情している状態だけど、手洗いうがいはしないと、何処か遠くでそう考える。
「紗奈、、。」
僕の呼びかけに、紗奈は嬉しそうに笑う。
「うん、、、。」
お互いいくらでもこの場で、もきゅもきゅ出来るのは分かっていた。
互いの心臓の音が聞こえる気がするぐらいバクバクしている。
それでも一旦止めて手を繋いだままで、洗面所に行き、手洗いうがい。
その間も手洗いしては唇を重ね、うがいをし終わったらそのまま互いにしがみ付きもきゅもきゅ。
色ボケというものを冷静に考えることすら出来ない。
両親が居ないことを良いことに、電気も付けずソファーに倒れ込み、、、。
もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ、、、。
荒く息をしながら、紗奈は微笑む。
「これだから、イベントシーンは書けなかったのよねぇ、、、。」
「晒さなければ良いのに、、、。」
「加減してるよ?
、、、多分だけど。
ほら、んっ。
ジ◯リでト◯ロがあんなに長い話になったのも作品自身が求めたかららしいしね、んっつ、仕方ない仕方ない。」
合間合間に口を重ね続ける。
作品というか、僕らが互いに求めているのは確かなんだけど、何か違う。
僕はポケットから小さなハートの飾りの付いたネックレスを取り出し、紗奈の手に。
「あれ?プレゼント用意してくれてたんだ?」
「センスに自信はないけどね。」
「嬉しい。
ねえ?ネックレスの意味知ってる?」
僕は何処かでそれを聞いたことがあったので、顔を逸らしかけるがニヤニヤ笑う紗奈に両手で頬を挟まれる。
「あなたと繋がっていたい、だよね?」
僕は目だけそっぽを向く。
「えへへー。」
嬉しそうに紗奈は笑い、僕にまたしがみ付き口を重ねる。
もきゅもきゅ。
僕は紗奈の手からネックレスを取り、テーブルにそっと置く。
もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ、、、。
イベントの日って、、、ちょっと紗奈ですら晒すのを躊躇うぐらいイチャイチャしてしまう、そんな日だ。
もきゅもきゅ、、、。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます