とある日のエトセトラファイナル?「ねえ、颯太。私、もきゅもきゅがしたいの。」

「ねえ、颯太。私、もきゅもきゅがしたいの。」


今、僕はベッドの上で四つん這いになった紗奈に追い詰められようとしていた。

なお、今日は祝日のためずっとイチャイチャしていた訳だけど、一旦、離れてしばらくお互いスマホでネット小説を読んでゴロゴロしていたというのに、唐突にそう言い出した。


「さ、紗奈、、、?もきゅもきゅするのはやぶさかではないけど、お互いベッドの上でそれを言い出す意味は分かって、る?」


そこで紗奈はちょこんと座り直し、腕組みして唸る。

「そこなのよ。」

「どこだい?」

「そこよ、そこ。

まあ、それはいいのよ。」


どれが何で何が良いのだろう。


「実際、颯太と私の、そのまあ、そういうところは一切晒す気がないんだけど、根本の話。

もきゅもきゅって性表現なの?」


僕は思わず天井を見上げる。


「あ〜、、、程度によるんじゃない?」

「そうなの?でもキスは性表現ではなく愛情表現と言えるわよね?

舌は絡んでるから激しいけど、愛情表現よ?」


「愛情表現だけど、それが性表現を過度に想起させる内容はダメなんじゃない?」

何かが根本的に間違ってる気がしなくもないけど、僕は紗奈の土俵に乗ってしまった気がする。


「なるほど、、、。確かにそうね。

前に見た公式作品の性表現もバッチリ繋がってるのに、全くエロさを感じさせずに行為を行なっていたわ。

そう考えると、、、なるほど。」


前に紗奈と一緒に見たあれかぁ〜。

あれは衝撃だった。


紗奈はまた四つん這いになってさらに僕に接近。

「つまりよ!もきゅもきゅなら大丈夫ってことよ!

だってチュッチュッってするよりもそれっぽくないもの!」

まあ、そうなのかな?


「とりあえず、もきゅもきゅさせろー!」

紗奈がわあっと襲いかかり僕の口に自分の口を重ねる。


もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ、、、。


「それでね?ここで、、、ちょっと颯太。舌出して。」

言われるがままに舌を出す。

恥ずかしそうに紗奈も綺麗な舌を出して僕に近付く。

恥ずかしいならしなければいいのに、とは僕は決して言わない。

止められた方が困る。


ぴちゃ。

舌先が互いに触れると僕らは、痺れにも似た感覚が互いを襲う。

「んっむ。」

そこから我慢することは到底出来ない。

いつものようにそれを絡ませて繋がろうとしてしまう。

互いに好きで、愛して、そうであることを求めて。


互いの口の中で舌同士がズリッと擦れあうたびに僕らは震えにも似た興奮が脳髄を駆け巡る。

同時に愛してるという想いごと。


もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ、、、。


どれぐらいそうしていただろう、、、。


満足してというよりは、あまりに長い時間で息苦しくなったからというのが正しい。

2人ともが同時に口を離す。


息が荒くなり、鎮まるのを待つ。

本当はまだずっとそうしていたいのがお互いに伝わる。

抱き合ったままで、紗奈の心臓の音も僕の心臓の音も一緒に聞こえるから。


それと同時に互いがそう思い合える関係であることがたまらなく嬉しくなり、僕は紗奈をぎゅっと抱き締める。


「、、、とりあえず、コレはやり過ぎね。」

「そうだね、、、。」

「文章って、表現って不思議。同じことでも順番を変えたり、言葉を変えるだけでまるで違う色を見せるわ。」

「まあ、それが小説の醍醐味で、マンガやアニメでも敵わないところだと思うよ?

脳の想像力に直接働きかけるっていう感じで。」


「そうね。

とりあえず、検証出来て満足だからさっきみたいな表現は、もうしないことにするわ。」

「、、、それが正しいと思うよ。」

「不思議ねぇ〜、、、。やってることはもきゅもきゅや、もっきゅもっきゅや、もっぎゅもっぎゅと一緒なのに。」


そういうとなんとも、、、。


「愛情表現は色々あるけど難しいわね。イチャイチャも愛情表現だけど。

大事なのは愛を表現しているのであって、肉欲を表現している訳ではないということが大事ね。」

「そうだね。」

「さ!そういう訳で、続き続き。」

「え!?終わりじゃ、もぎゅ。」


もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ、、、。


紗奈がポツリと終わる訳ないじゃないと。

まあ、僕も嬉しいから良いんだけど。


もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ、、、。

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