54日目「聖なる夜にはデートを!(既に年末)」

「聖なる夜にはデートを!(既に年末)」


そんなことを言っていた私は、クリスマスは颯太の部屋では無くて自分のベッドの中。


そうです。

風邪をひいたのです。

私はおバカではないことが証明されました!

\(゚ω゚)/


その日は流石に、颯太の部屋で颯太の背中を見ることなく過ごして、自分の部屋で大きな壁(物理)を見て過ごしたのです!


そうでなくても、今日はもう年末!

クリスマスは過ぎ去った!

浮かれ切ったカップルどもが、世の経済に貢献する非常に重要な日だったというのに!


本来ならば、颯太とイルミネーションデートでも計画すべきところなのに、何故!何故私は風邪を引いてしまったのだ!


これならおバカと証明された方が良かった。

_:(´ཀ`」 ∠):


こんこん。


優しく部屋をノック。


キュピピ〜ン!

私には分かる!


「ふうたぁ〜ε-(´∀`; )」


ガチャリと扉が開くとマイスウィートハニー颯太が姿を見せた。


「調子はどう?」


颯太は心配そうな顔をしてくれる。


私はぴょこんっとベッドから飛び降り、天井を、いや!天を指し示し、腰に手を当て元気ポーズ(?)をする。


「年末は年越しを確実に颯太と過ごすために、体力を温存していただけなのだ!

なんて天才紗奈ちゃんでしょう!」


「そうか、、、元気そうで良かった。」


軽い微笑みを浮かべてくれる颯太。

ああ、、、尊い、、、。


食事を終え、リビングで手繋ぎでテレビを見るのだ。


、、、だが、両親のニマニマ顔が落ち着かなくさせる。

こうしてみると、私と颯太の関係ってなんだろう?


いや、付き合ってるんだよ?

彼氏彼女だよ!?

、、、でも兄妹でもある訳で。


両親の前でイチャイチャするのは、流石の私でも少し抵抗がある訳で、、、。


「ふ、颯太!部屋!」

「う、うん。そうだね。」

両親のニマニマがさらに酷くなるが、気にしてたら颯太といれないじゃないの!


颯太の部屋に戻り、2人でベッドに転がる。

別に変なことをする訳ではない。


特に何をする訳ではなく、いつも通りカ◯ヨ◯を2人で物色するだけだ。

びっちり引っ付くけど。


「小説のラブコメでも、年越しのシーンってあんまり見ないよね?」

私はなんとなく今、颯太と寝転んだ現状を考えながら、そう口にする。


颯太は私の髪を柔らかく撫でる。


「それはやっぱり、年に一回しかないから、作品中でもたった一度しかないシーンだから気付かないんじゃないかなぁ。」


ふぁあ〜、、、颯太、腕を上げたなぁ〜、、、。


優しく撫でられ、私は半分溶かされている。

聞いておいてなんだが、颯太の言っていることがあまり耳に入って来ない。


撫でられて、お腹を見せてしまう猫と犬はこんな気持ちなのかも〜。


ゴロゴロ言ってしまいそうだ。


「、、、後、ラブコメカップルでも、年越しを一緒に越せるのは、なかなか居ないと思う。」


おうふ、それもそうだ。


私は自然に颯太の腰に腕を回す。


「それは確かに、、、。なんてこった。

これから年を越す、その瞬間まで、颯太と一緒にいれるなんて!

なんて幸せ者なんだろう、、、。」


嬉しそうに言った私が、颯太の何かを目覚めさせてしまったのか、長いキスをされた。

そして、頭を撫でられる。


待てー、、、、まだ話の途中だぁ〜、、、溶かさないでくれ〜、、、。


ああ、、、。


「颯太ぁ〜好きだぁ〜、、、。」

「そうだね、僕もだよ。」


颯太はそのまま私の口にまたキスを落とした。

今年は一緒に暮らすようになって、颯太のなすがままな1年だったと思う。


颯太に言わせると。私のなすがままな1年だったという。


解せぬ。

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