49日目「疲れた日には紗奈枕が最高です。」

「疲れた日には紗奈枕が最高です。」

それまで僕のベッドの上で転がりながら、スマホで小説を読んでいた紗奈さなは、僕に抱き枕がわりに抱きしめられながら、そう言われている。



「ふ、颯太?ど、どうした、の?」


むむ、抱き紗奈枕が何か言っているので、腕の中でモギュモギュと優しく抱えておこう。


息苦しくないようにするのが大切だ!


「あれ?なんか抱き締められてる?

嬉しいけれど、恥ずかしいよ?何これ?」

腕の中で紗奈が混乱している。


「まだ混乱するようなら、キスするよ?」

紗奈に忠告。


「え?え?何が?なんで颯太がこんなに攻めてるの?私大ピンチ!?」


ヨシヨシ、真っ赤な顔で驚きながらも紗奈は大人しくなった。


「うんうん、良い子だね。今日は僕は疲れているから、自制が効かないから、紗奈の方で注意してね?」


「逃げれないから、どうしようもないんだけど、、、?」


真っ赤な顔で僕を横を向いた状態で上目遣い(?)、で文句を言う。



「このところ頑張り過ぎた。

疲れるのは良くないので、早めにお休みしようと思う。」


「うん、そうだね?颯太。疲れたら休まないとダメだよ?でもなんで私は抱き枕になってるの?」


「疲れると人肌恋しくならない?なるよね?だからだよ。後、紗奈が好きだからだよ?」


それに対して、紗奈が悶える。


「ふ、颯太がー!颯太が、チャラ男になったー!チャラ男はすぐに幼馴染を狙いに来るから嫌だ〜!」


「大丈夫、颯太チャラ男は紗奈しか狙わないから。

他のチャラ男について行ったらダメだぞ?」


真っ赤な顔の紗奈をまたギュッと抱きしめる。


「颯太が壊れた〜!」


「うんうん、動けないのも辛いだろうから、緩めてあげるね、紗奈。

、、、おやすみ。」


今度は軽く口にキス。


「、、、お、おやすみ。」


そんな訳で僕は眠りについた。


遠くで紗奈が変な調子で歌う。

「颯太ぁ〜がチャラ男〜チャラ男になったー♫危険〜危険〜♫チャラ男危険ー。」


、、、おやすみ。

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