46日目「最終回だー!!!」

「最終回だー!!!」


僕のベッドの上で僕にしなだれかかるように、引っ付いてスマホで小説を読んでいた紗奈さなは、唐突にそう言った。


「うん、それはいいけど、紗奈、少し離れてくれるかな?そろそろ我慢が辛い。」

「我慢してー。」

「無理。」

「私も颯太から離れたくないから、我慢してー。」

「なあ、紗奈。昨日言ってたツンデレはどうなった?」


僕がそう言うと、調子に乗ったように、更に顔を擦り付けてくる。


「いつか出来たらする〜。でも、ざまぁしちゃダメだよ。」


そう言いながら、離れる様子はない。

とりあえずお仕置きは後にするとして、話を聞く。

「それで何が最終回?」


ん!と紗奈はスマホを見せる。

ふむふむ、おー。


「紗奈が気に入っていた作品かぁ。

最終回になっちゃったんだ。」

「そうなのよー!颯太どうしよう!!」

紗奈は僕に顔を更にぐりぐりと押し付ける。


うん、紗奈。それ以上は本当に我慢出来なくなるから、抑えようね。


あえて、忠告しないけど。

限界来たら、黙ってお仕置きする。


「あんなに面白かったのに!

ああ、、、これがカ◯ヨ◯の限界だと言うの、、、。」

うん、カ◯ヨ◯に責任は全くないよね?


そこで紗奈は僕から離れ倒れ伏す。

ちっ、もう少し押してくれば押し倒したのに。


まあ、とりあえず我慢しつつ。


「まあ、どうしてもカ◯ヨ◯は、SFとか少なめで作品偏るよね。好みにもよるけど。」

「そうなのよ!結構、戦記物や勘違い物も好きなんだけど、数が少ないよね。」

「純文学を普及させようとして頑張っている人もいるよね。」

「そうよ!カ◯ヨ◯が盛り上がれば、更に面白い話が読めるわ!

それまで、私は頑張るわ!」


うん、何を?


「そうだ、颯太ぁ〜。そろそろお母さんたちに相談しておかない?」

「うん、そうだね。あとごめんね?僕から言うつもりだったのに、先に言わせちゃったね。」

そこで紗奈はまた、僕にしがみ付く。


「ううん、いいの。

そういう気で居てくれるだけで十分。

私はいつでも良いから。

颯太が本気で望むなら、子供だって産めるから。」


紗奈の頭を撫でる。


「うん、分かってるから。

だからこそ、ちゃんと考えたい。

ちゃんとずっと一緒に居るために。」


えへへ、と紗奈はまた顔を擦り付ける。


、、、我慢我慢。

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