僕と紗奈、夫婦に向けての日々

27日目実験版「幼馴染に愛を告げるんじゃないの!?」

「幼馴染に愛を告げるんじゃないの!?」


僕のベッドの上で、自分の枕を頭に敷き僕の枕を抱えて、スマホで小説を読んでいた紗奈さなは唐突に自分の枕をバフバフとさせた。


流石に放っておくことも出来ず、僕は椅子をくるんと回転させた。


「どうした?」


「これよ!これ!」

紗奈はスマホを突き出す。


10万字ぐらいある話だから、少し時間がかかるので、僕は紗奈の隣に座る。

紗奈は僕の腰にしがみ付く。


「何々?『愛し合った幼馴染の聖女に、再び愛を告げるため』。あー、あの変な作者のやつだ。」


「そうよ!この話、いきなり幼馴染が死んじゃうの!許せない!


、、、まあ、そのすぐ後からイチャイチャしだすから、良いんだけど。」


「幼馴染死んじゃうんだ?え?どうやって再び愛を誓うんだ?」


「とりあえず、現代で再会するの。それで記憶のない幼馴染の男の子に、背後から襲い掛かって首筋にキスマーク付けるの。


こうやって、、、。」


ウチュー。


ぎゃー!



、、、、、、。



「なあ、僕は父さんと義母さんになんて言い訳したら良いんだ?」


紗奈はプイッと顔を逸らす。

「、、、吸われた、で。」


「それ前にも言ったけど、紗奈の方がダメージデカくない?自爆攻撃?」


紗奈は顔を赤くして、ちょっとだけ肩を見せる。

「この作品はキスマーク付けあってるから、私たちも付けてみる?」


「え?それカ◯ヨ◯に投稿されている小説だよね?

危なくない?」


「危なくない。マーキングするだけだから。」


「繰り返すけど、マーキングし合って、1番被害でかいの紗奈だと思うよ?


、、、付けて欲しいなら、喜んで付けるけど。」


紗奈は顔を逸らし、赤い顔のまま、コクンと頷く。


まあ、可愛いですこと。


もちろん、僕に可愛い紗奈の誘惑に勝てるわけもなく。

そっと、唇で紗奈の肩に触れた。

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