第1話 クラスのイケメンとモブの僕
「おはよう!泉くん。」
「泉くん。おはようございます。」
「泉先輩!おはようございます!」
そうやって、様々な女子に声をかけられているのは、泉颯(いずみはやて)だ。
彼は、クラスのイケメンで、たくさんの女子に人気だ。
「みんなおはよう。今日も可愛いね!」
「キャーーーーーーー」
チっ。あんなセリフを簡単に言いやがって。
女子の黄色い声がとってもうるさい。
そんなことを考えている僕は、渡辺靖太(わたなべせいた)、颯と同じ高校2年生だ。
「よっ、靖太!」
「朝から、女子の好感度あげてんじゃねーよ」
そう。僕が颯と呼んだ事から分かったと思うが、僕は何故か颯と友達なのだ。
小学校からずっと一緒で、気づいたら話すようになっていた。
まぁ、腐れ縁ってヤツですかね?
「俺は女の子たちが可愛いなって思ったから言っただけだぜ?」
そう言って爽やかな笑みを浮かべる颯。
その爽やかな笑みがとてもウザい。
僕はイケメンが嫌いだ。
共感できる人はいるんじゃないか?
何もしなくても女子の好感度を上げるうえ、ああいう奴は、大抵なんでもできてさしまう。
イケメンを見ると、
「神様、バランス調整ミスってますよー」
と言いたくなる。
しかし、僕にはイケメン以上に嫌いなものがある。
それは…
ラノベ、漫画、などに出てくる、「モブ」だ!
ラノベ、漫画の主人公には、自称インキャや自称モブが多い。
しかし、彼らは決まって無双するのだ。
そんなことあるはずがないのに。
もしそうだったら僕はとっくに無双してるもんね!
だから僕はモブが嫌いだ。
そして僕は、生粋のモブだ!
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