第19話
カタカタ
俺は今護送車で王都に連れていかれている最中だ、朝からまた酷い朝食が出された
仕方なく昨日のように持ってきた兵士がうまそうだなって平らげまた朝から一騒動あったが‥‥まぁ、いいか、
そして座り心地の悪い椅子に我慢して座ってひまだな~と考え事をしていた。
途中昼休憩を挟み夕刻少し前に王都に到着した。
到着したと言っても王都をぐるっと囲う防壁に到着しただけで今夜はこの防壁にある牢で一晩すごした後明日王城へと連れていかれるそうだ。俺はそれまでに一度情報収集のため脱獄をしようと考えたが昨日と違いここは王都を囲う防壁、さすがのミウでも王都全域に結界を張るのは不可能だ、なので俺は食事を運んできた兵士に接触し、ミウの力を発動、彼に俺と場所を変わってもらった。彼には後ろ向きで備えつけのベッドで壁がわを向いて横になってもらいそのまま俺が術を解くまで覚めない夢を見てもらっている。
変わってもらうので代償として幸せな夢をプレゼントした。彼はベッドの中でニヤニヤししているのでまぁ、いいかとそのまま牢を出た。牢屋の入り口で見張り兼受付をしている兵士にも幻術をかけて置いたので誰も俺が脱獄したことは分からないだろう。
防壁を出て建物の影に隠れると俺は左手をかかげ
「具現化せよ、雷刃」
すると手から光が溢れ現れたのは黄色い刀身をギザギザにした短剣だ、柄の部分は夢幻と違い花等の装飾がない変わりにシンプルな作りで鍔もない、短剣なこともあり、まるで隠密が使うような忍者刀みたいな短剣だ。
〝お兄ちゃん、さっそく呼んでくれたんだ!!いいよ!!誰をぶっ殺すの!?〟
「いや、今戦わないよ、」
〝えーつまんなーい!!〟
「まぁまぁ、とりあえずライの力を貸してくれ、もしもヤバくなったら遠慮なく使わせてもらうからさ」
〝むー、まぁ、いいか、〟
そう言うとライ、雷刃から膨大な力が流れて来るのを感じた。少しビリビリするその力が俺の体の細部まで行き渡るとまるで何か重りから解き放たれたような感覚になる。俺は足に力を入れて三階建ての建物目掛けて飛ぶ、
「!?」
‥‥ガキッ!!
すると予想異常にすごい勢いで飛び上がる。建物の屋根まであと数ミリと言うところで下から物凄い音が聞こえた。俺は屋根に着地すると先ほど自分がいた場所へとゆっくり見下ろす。俺がいたと思われる地面は石畳が割れ下の土の地面が見えるほど捲れていた。
「これは凄いな‥‥」
とまぁ、感心していても仕方ない
時間は有限だ
そのまま建物の屋根から屋根へと飛びのって行く、最初は力加減が分からず屋根を数ヶ所壊してしまったが段々と慣れてきた。
目指すは王が住む王宮
さて、どうなるかな
覚醒者に復讐された勇者だけど‥‥やられっぱなしなわけあるか!! 伊佐波瑞希 @harukikouhei
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