第9話
〝全く!!話が脱線しすぎだ!!〟
「〝〝すいませんでした‥‥〟〟」
あのあと俺達三人はアーちゃんに拳骨され、お説教をうけ、今はアーちゃんの前で正座し頭を下げている。
〝して、話を戻すが、先程ミウが言った通り私は太陽と再生を司る神、私の神具を具現化すれば炎を自在に操り、どんな傷も瞬時に癒すことが可能だ。ただし、私だけに言えた事ではないが、神具を手放した状態では使えない、私の力が使えるのは主が神具を持っているまたは体内にある状態に限るというわけだ。〟
「なるほど、ライは?」
〝私はねぇ~、雷を司る神だから雷の力を使えるよ、電流を流して攻撃するだけじゃなくて、相手を気絶、麻痺させたり、お兄ちゃんの身体能力を格段にあげたりね、〟
「どれくらいあがるんだ?」
〝ん~、体に負担はかかるけど、凡そ20倍まで身体能力を上げることができるよ!!翌日全く体が動かなくなってもいいなら蹴り一発で古龍の頭蓋骨粉砕できるまでにできるよ!!〟
「こわっ!!でも使い勝手は良さそうだな!!」
〝ただ、最初はゆっくり慣らしたほうがいいよ、感覚がおかしくなるから〟
「わかった、最後にミウは?」
〝私は夢を司る神です、対象者の夢のを操作できます。幸せな夢、辛い夢、苦しい夢等、あと夢の世界に入ったりもできますよ、〟
「それは寝てる人限定なの?」
〝いえ、起きてる人や気絶してる人にも適用されます。あ、起きてる人には幻覚になるかな?ただ、有効範囲が狭くて、私の神具を具現化しても50メートルくらいす。〟
「ん、ってさっきから具現化してもや具現化したらって言うけどもしかして神具を具現化しなくても力が使えるの?」
〝うむ、使えるぞ、具現化した時ほど力はでないが私の場合、炎を操れるし、主の体を癒したりできる。ただ、先程も言ったが神具を具現化した時ほどではないが‥‥〟
〝私はお兄ちゃんの体から電流を流せるし、身体能力もちょっとだけ上げることができるよ〟
〝私もお兄さんが触った人限定になるますが、先程言った能力を行使できます〟
なるほど、‥‥‥万能過ぎるっ!!
これは俺だけで魔王倒せるんじゃないかな?
そう考えた瞬間裏切った聖女の言葉が頭をよぎった。
「ふふ、アルス、お元気で、あ、これはもらっていきますね?もう貴方には必要ないでしょ?あと、私も最近知ったのですが私達が探していた聖武具、彼が全部先回りしていたみたいですよ?偶然、あはは、面白いですね、魔王討伐も彼と私達が成し遂げますから安心して逝ってくださいね、さようなら」
そう言って立ち去る彼女の姿を思い出すとまた心に影が‥‥‥さすわけないわな!!
だって俺を裏切った連中より今目の前にいる子達のが美人だし?契約しているから裏切らないし?神だから酷いことを言ったりやったりはするかもしれないけど、あいつらよりは最高の仲間だ!!
魔王討伐?やってくれるならやっておいて!!俺は彼女達と悠々自適ライフを満喫するから!!
あ、でも‥‥
「ここを出たら会えないんだよね‥‥」
〝うむ、たしかに現実では会えない、だが、主はミウと契約を結んだ、だから夢の世界でなら会えると思う〟
そう言うとアーちゃんは少し顔を赤らめてそっぽを向いた。やっぱりかわいい!!
〝ああ、たしかに~!!ミウならできそう!!できるよね?ね、ね!!〟
〝ち、ちょっと!?ら、ライちゃんっ、肩を揺らさないで、で、できるからっ!!〟
〝こら、ライ!!ミウが苦しそうだ、やめてあげなさい〟
三人は楽しそうにじゃれあう、その姿を見てマルスは笑った。目尻に涙を貯めて
これで問題解決だな!!
良かった!!
これで毎晩素敵な夢がみられそうだ!!
彼女達としゃべったり騒いだり、笑ったりするのが楽しい、つい先刻まであんなに辛かったのに彼女達のお陰で今、俺は心のそこから笑える、
マルスはじゃれあう彼女達の元へ歩きだし、おしゃべりに夢中になってる彼女達を抱き締めた。
〝〝〝へ、?〟〟〟
急に抱き締められた三人は唖然とするもマルスはお構いなしに強く抱き締め
「ありがとう!!」
心のそこから溢れる気持ちを言葉にし、涙を流した。
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