第8話

〝ふむ、どうやら神との契約はこれで終わりのようだな〟


新しく現れた扉を見てアポロ、いやアーちゃんはそうつぶやいた。


「どうゆうことだ、アーちゃん?」

〝アーちゃんと呼ぶでないっ!!、〟

「〝〝アーちゃんかわいい〟〟」


俺のアーちゃん呼びに顔を赤くさせながら否定するアーちゃん、それを見た俺とライ、ミウの声が重なりアーちゃんはさらに顔を赤くさせた。


〝こ、こほん、あの扉の先は主がいた世界に通じる扉だ、今までのように他の神がいる空間には繋がっていない。〟


ふ~ん、わかるんだ、

俺は何にも感じないけど


マルスはそのまま扉を開けようとするとライが口を開いた。


〝あ、たぶんあっちの世界に行くと私達はお兄ちゃんと会えないかな?〟


ライの言葉に俺の手が止まった

そしてうしろに並ぶ三人の女の子を見て


「せっかく仲良くなれたのに会えないのっ!?アーちゃんやミウに‥」

〝私はいらないのかっ!!〟

「うごばっ!?」


軽く冗談で言ったのに本気の蹴りが顔の左側を襲った。

アポロと契約したからなのか傷やダメージの回復が早い、さっき受けたライの電撃も今は痛みすら残ってないし、今の蹴りのダメージも一瞬痛かったが今はもうなにかした?みたいな感じでノーダメージだ。


〝私達は向こうの世界では具現化できません、神ですし、私達が顕現すると世界に及ぼす影響が計り知れないんです。ですが私とライちゃんはたぶん天気や時間を考慮して頂ければ大丈夫だと思いますよ?〟

「天気?」

〝はい、私は夢を司る神で夜に顕現するとたぶん眠っている人が一生起きなくなるかもです。ライちゃんは雷を司る神なので雷の日とかに顕現すると雷の威力が大幅に増して天災での被害がすごいことになります。それ以外の天気や時間なら‥‥大丈夫かな?〟


そう言って首を傾げるミウ、かわいい

じゃなくて!!

こわっ!!

これはもうちょい詳しく聞いたほうが良いかな?

三人の力とかも詳しく聞いとかないと


「ちなみになんだけど、俺は皆と契約したんだよね?」

〝うむ、我ら三神とあと一神、全部で4神と契約している〟

〝なかなかいないよ~?人間が4神と契約なんて~、しかも私とミウは中級神でも中間クラス、アーちゃんなんか中級神の中でもトップ3に入る神様だからね〟

「同じ中級神でも強い弱いがあるのか?」

〝うむ、先にも説明したが、物を守護したりその土地を守る神々が下級神で、我らのように天候や実態しないものを司るのが中級神と説明したな?〟

「ああ、聞いた」

〝中級神はその司るもの力や規模で格がきまるのだ、ライの雷やミウの夢などは中級神でも中位にあたる、〟

〝だけどアーちゃんは太陽と再生を司る神、聞いて分かると思うけどアーちゃんは2つの力を司るの、太陽ってだけでも中級神じゃ上位だけど、再生もあるからさらに上になるわけ、下手したら上級神にも届くの、〟

〝アーちゃんと契約しているお兄さんはアーちゃんの再生の加護もあるからさっきのライちゃんの攻撃を受けても回復して平気ですよね?普通ライちゃんの攻撃をまともに受けたら体バラバラですよ?アーちゃんの神具を具現化してないのにその再生力なんですよ、神具を具現化したらお兄さんを殺せる人間なんかいません〟

「なるほど、やっぱりこの回復力はアーちゃんのお陰なのか、すごいなアーちゃん」

〝かわいいし、強い、まさに最高の女神ですよね!!アーちゃん〟

〝さすが私の親友だよな、抱きつくとぽかぽかして気持ちいいんだ、アーちゃん〟

「それは是非体験したい!!」


そう言って俺達はアーちゃんを見た

すると、


〝そ、しょんなことないよぉ~‥‥〟


頭の先から爪先まで真っ赤にして涙目でプルプル震えるアーちゃんがいた。


「〝〝かわいい!!〟〟」

〝わ、わたしであそぶなぁぁぁぁ!!〟






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る