蒼生出向、スズメ達のララバイ
それから2週間程経った。
蒼生とはLIN〇やSN〇で色々話して
お互いのブログで1日の流れを
公開し合ってたりした。
遠いけど近い。
日曜日にはゲームを2人でしたり
して楽しい日々は続いて。
「ねえっ‼見た?見た見た?」
「新しい取引先の彼?」
「そうそう、事業拡大で出向して
来たんでしょ‼
素敵ヨネ✨2ヶ月は居るらしいよ。」
「ウワ、もらった(笑)」
「マジ私も狙う‼」
きゃ━きや━きや━♡
独身女性のハート♡の向きを見ると
背丈183~5可成の長身
髪は栗色のウルフヘアー‼アアアレ
アレアレアレは・・・?...
私の好きな藍色のスーツ、
しかもプロポーズしに来た時、
着てた・・・・
ああああ〰〰〰∑(✘Д✘๑ )〰〰〰
あ”━ああぁ
アレハ
「あ?あぁ蒼生━━━━━━‼」
その叫び声に蒼生は気づいたハズ
なのに、蒼生はシラ━っとしたまま
素知らぬ顔をした。
すぐさま未華子は携帯を出し
LIN〇を送る。
「ど、どう言う事‼
何してんの?仕事は?
まさか・・
転職したの?」
「未華子、このまま知らん振りが
得策だよ。
言ったろう、話合おうって‼
忘れたのか?」
「え、あ!聞いた。
でも何で乗り込んでくるの?
ヤバイヤバイヤバイ
女の子の♡みてみぃ━アンタに
向かってポンポンハートが
飛んでるやん💢」
「大丈夫だってー‼
俺様の薬指見てみろキラッキラッ
ちゃんと指輪してるだろ‼
誰だって流石に気づくだろうアハハ
未華子も付けてる?
見せて見ろよ‼」
蒼生はわざとらしく振り向いた
未華子も手を上げて
「ほら━キラッキラッ」
蒼生は未華子が指輪を蒼生に向けて
ぶり回すのを確認すると
\\\\じゃあ、問題無し‼////
「ん?蒼生の意図が分からん‼」
そうこうしてると向こうから部長が
出てきた。
「おう、関田未華子君コチラ
御喜 蒼生君だ‼
暫く此方に滞在されるから宜しく
アメリカのNKC社から
出向されてな!
色々教えてやってくれ。」
「:え・・とととト
初めまして、関田 未華子です。
ヨ、よろしく‼」
ギクシャクしながら未華子は頭を
下げる。
「初めまして、
ニヤッ御喜 蒼生です
宜しく御願いします。クスッ」
年下らしく謙虚に応対!
どこからともなく湧いてくる娘よ
キャーキャーキャー
キャーーーッ♡ドン
ボン、ドン、ボン
関田課長邪魔、邪魔‼
突き飛ばされ課長はドテン‼イテツ
バン、イテイテイタッ
突き飛ばされた未華子を蒼生は
ギョッとしたビッくらポン
とした目で見た。
すかさず
「だ、大丈夫ですか━。゚。」
そう言って蒼生は手を差し伸べると
「う、うん。」
そう言って蒼生の手を握ろうと
未華子の伸ばした手を、数人の女の子
が、ビューンと跳ね避け蒼生の回りをとり囲む。
「私たっちぃもお━
お手伝いしま━す。ウフ♡」
「ナーンデモォ言って、
ク、ダ、サ、イねっ♡」
オイオイ仕事になるんか?
ってくらい娘達の山━
「ウグググパンパンパン
おりゃおりゃおりゃ━‼
仕事仕事、お仕事しなさ━い。
はいサッサと散れ!散れ!」
それでも居座る小雀どもに
机をバシバシ叩いて追い払う。
「御喜さんの事は私がやりますから
ご心配なく‼」
「ねえ、御喜さん。
それに御喜さんには、
こ・ん・や・く・者がいらっしゃい
ますから皆さん無駄‼無駄‼」
え━嘘ぉ━━━━‼
(*≧∀≦*)キャハハキャハハ「本当‼」
え━━え‼ヤダァ━━⤵⤵⤵
\\\\嘘だ━嘘だー💔////
「皆さん、本当に彼女います。
すみません。_ _ペコリン」
蒼生も遂に声を上げて叫んだ。
「へへん残━念
でしたー仕事シロ‼散れ散れ!」
未華子は嫌味な顔をして娘達に、
シッ、シッ、シッ
それを見ていた蒼生も未華子に向けて
アハハハハ‼
「ン、ンンンンッ‼」
咳払いをする未華子は少し顔がポッ
と赤い。
見られたく無いトコ見られた感‼
「蒼生、じゃ無かった、御喜さん
此方へどうぞ‼」
未華子は御喜を会議室へと連れ出した。
部長から受け取った資料を抱え
会議室のドアを閉めると・・
「モウッ‼
蒼生相談してよ━⤵」
蒼生は涼しい顔を向けて
「ん?何を‼
俺仕事で来てるし
たまたま、たまたま、未華子の
会社だったんだよ‼
いやぁビックリだよな!(笑)」
未華子は腕を組んで怪しい目をして
蒼生を見た。
「ふううう~ん。
よく出来た偶然だよねー!」
「そうそう。」
「蒼生、何企んでんの?
言え‼」
フッと視線に気付くと窓ガラスに
黒いマルマルマルマル
ガラガラガラガラ━━
きゃ━━━っ
┣“タ┣“タ┣¨タ┣¨タ┣¨タ
ボテンボテンボテンボテン
女の子の雪崩が落ちた。
「あなた達、お給料もらってるん
だから仕事しなさ━━━い。
散れ、散れパンパン‼」
未華子は目を釣り上げて娘らを
追い払う!
振り返ると蒼生が女の子達に手を
振っていた。キャーキャーギャー
ギラッと蒼生を見ると
「ヤバ‼」
咄嗟に指を勘定する振りをして
数えだした。
「チッわざとらしい‼」
「まあ、仕事何だから
仕事しましょうか‼」
気を取り直し蒼生と向かい合わせに
座る。
パラパパラパラと資料を捲り
自社商品について長〜い説明をする。
どう考えてもソフト開発会社と
洗剤会社の接点が分からない。
何で態々この業界に介入する?
率直な感想を聞きながら
疑問を投げかけた。
すると・・・
会長の奥様を丸め込み会長を説得
大手未華子の会社に乗り込んで
来たらしい。
ただ日本に帰りたかったが為に?
「そこ迄して帰らなきゃ
行けなかったの?」
其れを聞いた蒼生は
へっ‼
と声を上げた。
未華子も、不審に思いつつ蒼生を見る。
少し恥ずかしそうな顔をした蒼生は、
み、未華子に会いたかった‼だけだ、言わせんなよ‼
・・・・え、嘘ぉー
そんなぁ
え━━ぇぇ〃〃マジ‼
嬉しすぎるー♡あ‼━━━
「え、えへへーそーなのぉ
あ、蒼生素直に嬉しい。♡モジモジ」
ウフウフ
未華子は肩を揺らしてモジモジ
「や、や止めろよ〃
未華子32だぞ!流石にキモイ
歳考えろよ!32、32‼」
「あ、ああごめん。
女の子感出しちゃった(๑ ิټ ิ)ヘヘッ」
<うわぁー!キモ
「で‼今日はどこに泊まるの?
ホテル?実家?」
「一応💦、マンスリーマンション
借りてある。
それとも未華子のトコ止めてくれる?
婚約者、だから問題ないよな‼」
「ウチは実家だよ
知ってんじゃん。」
蒼生は未華子の手を握り
「今日は、ご挨拶に
伺いますって連絡してるから
先ずは未華子の実家だな!(笑)」
「あ、挨拶?何の?」
蒼生は左手をチラチラさせながら
ニヤリと笑った。
♡︎♡︎「蒼生本気?」
「おう、俺も遂に人生の墓場の
住人になる決心をしたんだ‼」
「え、やだァ━ウフ遂
ウエディングベルかよー
もう閉じ込めて、
出さない~からぁん♡。」
モジモジ
ギョギョギョ
「だから━━━モジモジすんな!
キモ‼」
オフィスに戻ると、女の子達は
歓迎会、二次会を既にセッティング
こんなヤル気も仕事に向けてくれたら
私も仕事がやり易いのに
ヤレヤレ
それにウチの会社じゃなくて
蒼生は別会社なんですけど・・・
おミャイラ分かってんのかヨ‼
ま‼良いか
蒼生が仕事やりやすくなればOKOK
19:00時、近くコンビニに待ち合わせ
して蒼生の車に乗り込んで
家へと向かう。
結婚の許しを貰うため蒼生は
プロポーズした時の藍色のスーツで
会社に来たと言う。
40分かけて家に着く‼
挨拶の練習を2人でしながら
和気あいあい‼
ベッドタウンの一角に立つ未華子の
実家は、玄関に、冬の花パンジー
やシクラメン、
柊の木の花が何とも
言えない白い花をびっしりとつけ
昔の匂い袋を思わせる
日本らしい香りを放つていた。
それは玄関を通して家中へと流れ
気分を落ち着かせてくれた。
未華子の両親、叔母夫婦、姉家族
全員の出迎えを受けた。
リビングへ行くと、未華子の祖父母が
ニコニコして座っていて
鯛の舟盛り、お寿司、和洋中の料理が
並んでいた。
あんなに練習して来た
「未華子さんをください。」
云々はナシ‼
「よ━━━くぞ未華子を貰って
くれて感謝感激大感謝‼」
すぐ飲めや歌えの大宴会。
「あ、あのお~」
「い━━━から、い━━━から
蒼生君よくぞ決心してくれた。
な━━━にも言わなくて良い‼
アリガト‼
おい、コップコップ♪━━━」
「あのお~ご挨拶を」
「お━━━い皿皿、箸箸
ビ━━ル、ビ━━━ル酒酒」
義兄も婿先輩として接待に回る。
「あ、´•͈ ·̭ •͈^あのお~」
「良いから良いからボコボコボコ🍻🍺」
蒼生の話もろくに聞かず
酒攻めにあった蒼生はベロンベロン
義兄と叔父と父で未華子の部屋に
連れ込んだ!
ヨッシャー捕まえたぞ‼
ゲッ!!
「父よ何考えてんの?」
「よし、コレで既成事実完了‼」
「未華ちゃんおめでとう」
義兄もやった感ありのドヤ顔‼
「良かったなぁー未華子
これで間違いなく嫁に行けるぞ
目撃者がこんなにいるからな‼
彼は逃げれないぞ‼」
娘を想う親心とはいえ
今時、32で嫁ぐのは普通‼
早いくらいなんだから・・・・
慎重に結婚相手を選ぶのは当たり前‼
父親の悪あがきを感じてしまう
そんなに切羽詰まってたのかよ。
アンタら・・・・
未華子の姉の夫、征也(ゆきや)
も、同じ手口を使われた。
しかも今度は自分迄手を貸して
しまった。
一家団結の底力を見せ付けられた。
征也の中で、俺も関田家の一員なんだ
と込み上げるものがあった。
満足感、役にたった感、娘2人を持っ
征也は走り回る愛娘を見ながら
この娘達の時も義父は先頭に立って
婿取りをしてくれると思っている。
それから1週間後
婚約者がいると、言うのにお構い
無しに女の子は、蒼生にアピール
可愛いー系
きれー系
それなりのプー子系
そんなイライラの中、遂に歓迎会当日
がやって来た。
女の子は化粧に余念が無い‼
「ねえ課長‼
二次会来るんですか?
30以上は、居ませんよ!
若い男女ばかりですし・・・」
「ハイハイ‼
お邪魔みたいだから行きませんよ。」
そんな約束にスズメ達は何故か
ホッとした顔をした。
オフィスを出て蒼生と居酒屋へ向かう。
そんな中、山田ミホが駆け寄り
聞いてきた。
「課長、二次会キャンセルしたん
ですうかぁー残ねーん!」
彼女は仕事はまあまあ、しかし目を
付けた男は逃がした事がないと自負
する位の美人系
遠慮なんか全く無し
否応なしに蒼生の腕を掴むと
体を寄せながら歩き出した。
蒼生もボインボインの胸が腕に
あたりニヤニヤした後
直ぐに、未華子をチラチラ見ながら
すまなそうにしていた。
化粧に余念が無いのは未華子も
一緒だ。
回りがパーアッと明るくなる位
未華子は、綺麗だ。
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