プロポーズは、突然に‼

突然、楽器を持った沢山の

人が現れた。

みんな男性でスーツ着用。

そしてサササッと位置に着くと



パパパパーンパパパパーン

パパパパンパぁーパ

パァパァパァパァーパン、

パ・パ・パン‼

メンデルス〇ーンの結婚行進曲

が壮大な音で流れて来た。


隣で蒼生は、ニコニコしながら

チラチラ未華子を眺めていた。


ホテルの中庭なので宿泊客にも

音は、届いて居たが蒼生がホテルの

中庭を貸し切っていたため

人の侵入は、拒否された。


やがてミニコンサート風の

生演奏が終わると

HOTELマンが赤い薔薇と白い薔薇

32本を抱え蒼生に手渡した。


もう未華子は

(꒪ꇴ꒪ (꒪ꇴ꒪ (꒪ꇴ꒪ ;)エエエッ?ビックリ‼


蒼生は、未華子の前に跪き

花束を手渡した。


「未華子、」

蒼生は、未華子の目をジッと見つめ


「会って、そんなに

日は経って無いけど


一生、俺の大事な妻でいて欲しい。結婚して下さい。」


蒼生は、未華子の前で跪いた。

「ううそぉおおぉぉおー」


お約束の "パカッ!"

とダイヤモンドを小さく散りばめた

キラッキラキラッキラの

リング登場‼未華子は、

ガクブルマジマジ?


「未華子愛してる。」


「は、は、は、はぁィ⤴?。」

未華子は、自分が何をしてるのか

も分からず、心ここに非ず

沢山の拍手に気を取り戻す。

震える左手を蒼生が掴み

有無も言わさず

指輪が薬指を滑って行く。


「フ、フ、フ普通、ちゃんと返事

してから指輪じゃないの?」


「もう、はめちゃった♡」

蒼生は、ニコニコッと笑い未華子を

見た。


フフッ


「分かった・・・

結婚してあげます。」


蒼生は、薔薇の💐束をブルンブルン

振り回し雄叫びを挙げる


「もう、俺の未華子だぞ‼ー

他の男と、との見合いは、ナシな‼

バンザーイバンザーイバンザーイ」

万歳三唱が手拍子に乗せて

〆られた。

クスッ変なの、未華子は、もう一度

蒼生に確かめた。



「あ💦蒼生、本気なの?」


「勿論!

未華子だけを愛する事を誓うよ!」


彼は必ず近いウチに休みを取り

家に挨拶をすると約束して

その足でアメリカへと帰って行った。

未華子は、その日お見合い相手が

怒り狂って帰った事を忘れて

御機嫌で家に帰った。


ルルルンスキップスキップ


玄関で、仁王立ちの叔母と、

ガックリ項垂れた母親を見て

今日の事を思い出した。


あ、ヤベエ~


「アンタ、なにやってんのヨ‼

む・か・し・の男がお見合いに

乗り込んで来たらしいじゃナイノ‼


何人目の男よ💢💢

ナーンでちゃんとキレて無かった?

コラ、あ💢💢‼

未華子、聞いてるの‼


どうするのよ!

おかげで向こう様はカンカンよ‼」


怒り狂った叔母の横で母親は

「その人、ちゃんとした人なの?

何処の誰?独身?既婚者なら

別れてちゃんとしなさい!」

項垂れた様子で泣いていた。


「うん、ホラーキラッキラ✋どう💍

プロポーズされちゃった。」


d(ŐдŐ๑)Σ(゚д゚;)

2人は驚いて母親は未華子の指輪に

飛び付いた!

「ちゃんとした人よね、未華子

未華子‼」

母親は未華子の肩をブリブリ

ガクンガクンゆらしながら

聞いてきた。


「まあ💦叔母さんとママは

凄く喜ぶはずよ!

近いウチに連れてくるから

安心してよ。」

ガクンガクン揺れながら

ビブラートの音声で答える。


未華子は、指輪を見てはニッコリ

手を伸ばしてはキラッキラ

を繰り返したあとウフッ

着物を着たまま又スキップスキップ


それから2週間が過ぎた

電話は、毎日ではないがライ〇は

頻繁にくれるようになった。


毎日彼は忙しくしているみたい

だった。


・・・・・・・・・・・・・・・・


「どうした、蒼生元気ないじゃん?

何かあったのか?」

会議が終わりハアーッと深い溜息を

つく蒼生をデビットがグリーンの

優しい目で覗き混んで来た。


「ああ、婚約破棄になりそうなんだ‼

まだ指輪もプロポーズもしていないのに・・・💦」


「ん?•́ω•̀)?それ婚約してるのか?口約束だけか?」


「ああ、まあそうだ‼」


「お前‼ 手が早いってウワサは、

ヤッパリ嘘か?(笑)」


「ハアーッ何とでも笑えよ‼」


「サッサと物にしろよ

お前なら簡単じゃないの?」


デビットは、ニタニタしながら

「サッサと手にいれてコイ‼」

彼は、ブラウンの髪を整えながら

蒼生の肩をポンポンと叩いた。


「フーッ、モノにしたつもり

だったンだけど色々合ってナー

=3ハァァァァ」


「またまた溜息追加か‼」


「`,、'`,、モテ男を悩ます

彼女ってどんなんだよ

会ってみたいワ。」


デビットは、俺の背中を撫でて

"バシーン"気合いを入れた。

「元気出せ‼」


俺は会議室の丸い長ーいテーブルに

ヘタリ込み頭をガシガシ掻きむしる!


「もう無理かも知れない。

彼女見合いするってサ‼

昨日母親から電話で聞かされてサ

母親も未華子が気に入っててさ

"いいのコラ"ナーンて

責められて、どぉすりゃ良いんだヨ‼

コッチが聞きたいよ!


見合いぶっ壊すしかないだ・・・

・・・ん?ぶっ壊す‼」


()!!!

蒼生は、ガバッと跳ね起きて

デビットを見た。

デビットも


「やるしかないんじゃない‼」


と賛成のウインクをした。


俺は急に元気になってJewelryshop

に頼んでいた婚約指輪を取りに

行った。


蒼生は、上に正直にプロポーズしに

帰りたい事を告げ休みを確保した。

日本の友人に頼み

アマチュア・オーケストラを

探してもらい、ホテルの庭を貸し切った!

花屋さんに薔薇を注文してホテルに

預かってもらう事にした。

撮影班も、アメリカから連れてくる!

俺の変な噂を消すには

証人も必要だ‼ 丁度いい!


いよいよ見合い当日‼

撮影班もスタンバイ‼

見合い現場に着くと入口付近の

テーブルに待機‼


『未華子の奴、俺の時には着なかった

着物なんか着ちゃってクソッ‼

気合い入れてんじゃねーよ‼』

似合っているだけにイライラする。


『は?未華子の奴ニッコリしちゃって

気持ちわりぃんだよイライラ💢』


見合いの、付き添いが退室した所で

2人っきり‼

『Wーもう我慢出来ない‼』

ガツンガツンガツンイライラで

つい足音も高くなる!


2人のテーブルに近付くとつい

声も荒くなる。


「あれーっ未華子サン‼」

彼女は、惚けて居たが証拠の写真を

見合い相手に見せたら予想通り

見合い相手は、怒って帰って行った。


打ち合わせ通りに未華子を庭に

誘い出し、俺と未華子が椅子に

座ったのを合図にプロポーズ

プレゼンが始まった。


未華子は目をクルクルさせて

"ナニ?ナニ?"と何回も言っていた。



アメリカの友人を集めプロポーズ

プレゼンの動画を上映

"ブラボー"

🎉おめでとう👏👏👏👏🎉🎉🎉

みんな祝ってくれた。


短い貴重な休みを取った為仕事は

山積み毎日帰るのが遅くなった。

その日も例に漏れず帰るのが

10時を回っていた。


「ん?誰かいる‼

誰だこんな時間‼」

俺は警戒しながらマンションに近づいた。

マンションの脇の黒い影が近付く

度ハッキリと見えてきた。


不振な人物は、紙袋をさげトラベル

バックを転がしながら立っていた。

パッと顔を上げて俺の名前を呼んだ。


「蒼生‼」


すれ違いざまに名前を呼ばれ振り返ると、時が止まったように動け無く

なった。


「香織」

俺の口から、かって愛した彼女の

名前が溢れた。


マンションの灯りの中の、

見知った顔は、香織だった。

ショートボブの栗色の髪を揺らし、

まあるい目を垂れさせ

昔と変わらぬ笑顔を見せた。


俺はこの笑顔が大好きで良く笑わせた

ものだった。


159の身長は、相変わらずで

少し大人になった香織は、白い

フレアスカートが良く似合っている。


「香織、なんでNYに?

旅行か?仕事か?」


「ママに聞いたの

蒼生が何処にいるか教えて

くれなかったら、おじ様に

聞くって言ったら渋々教えて

くれたのよ。」


「そうか‼

俺の母親は元気・・・か?

あんな女どうでも良いけど‼」


「うん。

元気にしてたよ。

私も久々に会った‼

父とは喧嘩ばかりしてるみたい。」


「あんな人種の事は

もうどうでもいい、正直居なく

なって欲しい。」


香織は、静かに元気の無い顔で

微笑んだ。


「香織、お腹すいてないか?

食べに行くか?」


「あ、うん。」


「香織、ホテルは、どこ?」

香織のトラベルバックを見た、まだ

ホテルにチェックインしていないのか?。


「あ・・・の、私、ホテル

取って無いの‼

蒼生のトコに泊まろうと思って‼

私達、他人じゃないし・・・!」


「他人じゃ無いけど血は繋がって

無いだろ!誤解されたら

まずいんじゃないか?」


「今からでも、知り合いの

ホテル探してやるから

ちゃんとホテルに泊まるんだ。」


「う・・・ん。」

そう言うと香織は随分寂しそうな

顔をした。









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