第2話御喜蒼生
未華子も彼氏が居ない理由
では無い。
「妻と別れるから
待っててくれないか?」
そう、言われて二年が過ぎた。
未華子は不倫をしていた。
白いタン〇に乗って
近くのモールに買い物に出た。
モールの自販機の並ぶ
近くのテーブルに見知った
人を見つけた。
気付かれ無いようにソロリと
近づこうとすると彼は
携帯を取り出すと電話をした。
🎶🎵未華子の着信音がなる。
青いポロシャッにジーンズを
履いた、エッジショートの
目の濃ゆいイケメン、未華子の
彼氏の平井賢一‼
未華子が近くにいるのを知らず
携帯を耳に近付ける。
未華子も直ぐ電話を取った
今日は急用があって会えないって
言われていたから
会えた事が嬉しかった。
彼はモールの長椅子に長い脚を
組んで腰掛ている。
隣の自販機で買ったであろう
ブラック珈琲を左手に持ち変えて
「おう、未華子なにしてる?」
未華子はチラチラ賢一を
気にしながら
「あ、今?買い物、 賢一は何
してんの?用事は済んだの?」
「ゴクッああ、俺も買い物ゴクゴクゴク」
賢一は呑み終わったカンをゴミ箱
に捨てるとまたドッカリと
椅子に座った。
「じゃあ落ち合わない!
丁度話もあるし・・・」
「話?」
未華子の後ろから4歳位の男の子
と、お腹の大きな女の人が
通り過ぎた。
「あ、また今度連絡するワ
旅行は北海道にしたから
楽しみにしてろ‼」
慌てたように電話が切れた!
「んんッ賢一ったら‼」
携帯をバックにしまって
賢一の方に目を向けると・・・
「パパアー」
未華子の足が止まる。
ハッとして振り向くと
お腹の大きな女性が賢一に駆け寄り
賢一は彼女の手を握り
子供を抱き抱え歩きだした。
・・・暫し唖然
なんてこった。
彼には家庭がある
それは知っていた・・・
しかし奥さんとの仲は最悪で
夫婦関係はとうに崩壊している。
だから未華子とは不倫じゃない。
彼はそう言っていた。
しかも目の前の夫婦とお腹の
👶赤ちゃんは、どう見ても
幸せな家庭‼
「未華子は大事な恋人だよ。
なるべく早く離婚する、
そしたら結婚しょう。」
賢一の閨の虚言だったのか?
彼に同情さえしていた。
俺の妻は浮気しまくりオマケに
家事は全然しなくて遊んでいる。
料理は、ヘタだし
金💰使いも荒い‼
男もいて夜遊びし放題‼
最悪な女だと聞いていた。
お腹を嬉しそうに撫でる賢一を
見て、100年の恋も一瞬で
ブッ飛んだ。
ムカッ嘘つきめ〰w
未華子は夫婦に走りより
「平井部長、平井部長」
名前を呼ばれ平井夫妻は振り帰っ
た、奥さんは不思議な顔を
していた。
「こんにちは、部長の部下の
山下(仮名)です。
何時もお世話になっております。」
奥さんは凄く暖かい笑顔を見せた。
「主人がお世話になっています。」
「あ‼ いえこちらこそ‼
噂どおりの綺麗な奥様ですねー
ああ、そうだ‼
部長来週の出張無くなり
ましたよ。先程クライアント
から北海道迄来なくて良い
そうですよ
プレゼンはいらないそうです。
ホテルも会社で取ってあるし
部長、有給取って奥さんと
行かれたらどうですー
見た感じオメデタみたいだし
今しか旅行いけませんよ。」
賢一は、冷や汗を垂らしながら
「え?あ?き、きゅう急だなぁ」
「わーいわーい
旅行いけるの?何処!何処?」
「北海道だって」
子供も奥さんも大喜び‼
「いやぁー仲が宜しくて
羨ましいですワー
部長浮気なんかしたらバチ当たり
ますよ‼
まあ部長はそんな事しませんよね
部長は家庭が第一って会社で評判
なんですからハハハ(▽ω▽)ギラッ
でも出張多いですから
心配しますよね。
まあ旅行でもされて楽しんで
くださいね。
赤ちゃん👶楽しみですね。」
「ええニツコリ
今度は女の子みたいなんです
彼も大喜びで今は大事に
してもらってます。」
「部長赤ちゃん出来たなんて
誰も知らなかったんです。
みんなビックリしますよー
おめでとうございます
では、コレで」
未華子は賢一の子供にバイバイ
とにこやかに手を振り
その場を去った。
未華子はにこやかな顔を見せて
クルッ後ろを向いて鬼の形相で、
走り出した。
「あの嘘つき野郎
何年待たせる気でいたんだよ‼」
「賑やかな部下さんね。」
奥さんは緩やかな笑顔を見せた。
「ア、ハハハハ…だなぁ!」
それから未華子の携帯は
ブンブンなっていた。
だから・・・彼を着拒、ブロック
子供を泣かせてまで彼を奪う
つもりはない。
最悪な奥さんと聞いていたから
彼の子供を引き取り
育てる決心迄したと言うのに!
悩んだのが馬鹿らしい
見るからに従順で優しそうな
家庭的な女性じゃないか‼
レスって言ってたのに
妊娠って・・・
嘘ばっカ‼
彼とは終わった
私の貴重な2年を返してほしい。
どこが破錠した家庭だ‼
幸せな家庭じゃないか‼
不倫なんていい事ナイ‼
騙されていたとしても不倫は
不倫。
ダルイ⤵⤵⤵
家に帰ると叔母がニコニコして
待っていた。
「みぃかぁこおー
ね、ね、蒼生くんね、今度の
土曜日帰って
来るらしいーのよおー‼
会って来なさいね‼ね‼
いーい人だからサ」
彼氏に裏切られた未華子に
贅沢はいえない。
結婚を約束していた彼は嘘つき
だった。人を見る目が
無いと、証明されたような
もんだ。
イケメン
金持ち
いい人
これ以上の贅沢があるのか?
叔母の言っている事も正論かも
知れない。
あーんなカス掴むより
少なくとも結婚する気は
あるみたいだし、
独身も潮時かなァー
まあ、会うくらいはイイカ(›´ω`‹ )
「叔母さん、分かりました。
会って、どんな物好きか
興味有るし!」
「うん、え・・・‼
物好き?
・・・確かにアハハそうかも
でも、未華子、アンタ気に入るって!
いい男だし、etc....」
永遠に続く叔母さんの話は
耳に入らず、さっき別れた賢一の
青ざめた顔を思い出していた。
あの顔は、バレたらヤバイ
そう言っていた。
奥さんにバレるのが怖いと
言う事は、私は単なる浮気相手と
言う事だ‼
遊ばれていたのか?
叔母さんの言うように・・・
カッコよくて仕事が出来て
包容力があって
大好きだった彼は
タダのズルイ男だった・・・ならば
叔母さんのお眼鏡に叶った
御喜 蒼生と言う彼の方が
マシなのかも知れない。
「でねっ‼ 未華子
来週の土曜日映画でも
どうですかって・・・
コラ、ちゃんと聞け‼」
何回もさっきの出来事がリフレイン
おばの話も耳に入らなかった。
「え、あ、ゴメン‼
映画かぁー
まあ無難ちゃ無難か‼」
「ほらほらぁ〜
今テレビで宣伝してるじゃない‼
異世界の王子が鏡から出て来て
女の子と知り合う奴
あれにしなさい!」
「あ、ああEmperor ブライドね。
OKOK、分かった。」
その話が決まり未華子と蒼生は
会う事になった。
駅前4時半に待ち合わせ
仕事も繁忙期を終えて少し
ゆっくりなった9月。
9月と言えど蝉の声が消えた
だけで、暑さはハンパねー
舐めていた、夏はままだまだ
継続中‼
GATSB〇を全身に塗って来るべき
だった。
汗、フキフキ未華子は待つ‼
「はぁ、レディを待たせ過ぎ‼」
三十超えても未だレディの
範囲‼
多少イライラして来た所に
髪の毛サラッサラ、サイドは
ツーブロック風
身長183(推定)
丸いメガネに涼し気な大きな目
鼻は高く、見とれてしまう
韓国男子風なイケメン♡💭
黒のTシャッに金のネックレス
チノパン姿の彼が未華子の方へ
真っ直ぐ歩いて来る。
人目を引くかなりなイケメン君
「彼かな?叔母さんの話だと
凄くイケメンらしいし・・・?」
と、思っていると未華子の前を
透かして通過‼
「ん、違ったか‼」
未華子はまた駅の中へと目をやる。
「後、20数えて来ないなら
帰る‼
二度と会わないから‼」
未華子は普通な顔をしてすまして
いるが心の中は怒り満載💢
フッと振り向くとイケメン君は
携帯を出してキョロキョロ
している。
薄いワインカラーのワンピを着て
髪はユルフワカールの
ロングな、ワ・タ・シ
年下と聞いて気合い入れて
若作りで金💰かけて出向いたと
ゆうのにィ〰〰w
クッソ〃
「あ、あの?‼
み・か・こ・さん?」
突然後ろから声を掛けられて
クルッと向きを変えると
そこにいた彼はさっき素通りした
イケメン君。
彼は目を丸くして未華子を見た。
そしてその第一声は
[うっワ!!
〃33歳と聞いてたけ┣¨ー
若くないですか?
ウハハハハ驚いたなぁ〜]
「ハハハハ…
そ、そうですかねー
さんじゅう ‼2‼ 2、ですけど、ねー
一個多いデスケドッ‼
ゴゴゴ( ^言^ )ゴゴゴ」
「あはははハハ……
でしたーッケ?32?たいして
かわりませんよね‼」
「変わるよ、なーに言ってんの‼
ってか?この状況でこんな
人前で年齢のか・く・に・ん
いりますっけぇ~
いりませんよね‼
私、未だ未婚なんで・・・
しかも年相応と思ってます。
悪いか!チックソヤロウ」
不機嫌さは顔にマッポシ出ていた
ようで彼はタジタジしながら
謝ってきた。
「あ、ああゴメン‼
思った事口にするタイプで
気を悪くしたならゴメン‼
いゃぁ~美人とは聞いていたけど
写真とは違くて可愛いな〜
って思いましたよ。」
彼は悪げも無く沢山の人前で
何が言いたいのか?
「んっん・ん・ん・ゲホゲホ
御喜蒼生さん‼
ず━━━━━━━━い分
お忙しいんですね👉40分
遅れてきて、謝らないの‼
この暑い中待っててソンした。
最低の礼儀は見せてください!
プンプン
時間にルーズな人はどうかと
おもいますケドッ‼
信用デッキマッセン‼
私も思った事ビシバシ言い
ますんで結婚辞めたいなら
今の内ですよ‼」
彼は困ったように頭を掻きながら
説教されてる学生の様だった。
「ああ、実はここら辺
初めてで、早めに出たんですが
すみません。
ウロウロしちゃって」
「あ、ああ・・そうだった・・の?」
言い訳にしては正当性がある。
怒りのトーンも柔らかくなる。
「はい。
初めに謝ろうと思って来たけど
想像してた人と違くて
ビックリしてツイ・・・
貴方が可愛いくてア、ハハハハ…
すみません。」
「ァ,、'`( ꒪Д꒪),、'`'`,、
そうですか!言い訳にしか
聞こえませんがね。ハハハ
結婚したら毎日顔見ないと
行けないし私気が強いんで
大丈夫ですか?」
「ああ、それなら心配無い
ですよ。
何時も一緒じゃないんで、
安心してください。」
「ん?結婚するんですよね!?」
未華子は?何言ってるんだろう
この人とポカン~
「お盆三日と正月三日だけ
一緒に居てくれたら大丈夫ですよ
一年に六日だけ夫婦で居て
くれたらそれでいいんです。」
え、盆、正月・・・6日夫婦
・・・・・?
「み、未華子・・・さん?
どうしましたか?」
ハッ‼
「それ?それは、どうゆう事?」
彼は満面の笑みでトリセツみたいに
話し出す。
「あとはお仕事されても良いし
遊んでも良いし
子供出来ない範囲で彼氏も
作って貰ってもいいです。
・・・そのう
・・・言い難いですが
かなり遊ばれているようですし
その事に関しては
お互い干渉しないと言う事で‼」
はあああーぐぬぬ…:( •ᾥ•):
言わせておけば⚡️
「未華子さんの自由を束縛
したりしませんよ。
だから・・・ん?」
ペラペラと理想論を話す
蒼生に未華子はキレた。
「はあああー!
私にもそうシロと?💢
おつしやいますかぁー」
「え?ウワッ‼
も、勿論です。
結婚したからって、縛ったり
縛られたりは無理でしょう。
未華子さんも自由ですよ
だから・・・
お互いルールを守って
添い遂げましょう。
気楽に・・・ね‼ ね」
結婚は女にとって人生を変える
一大イベント‼
なのに彼はあどけない表情で
結婚なんて、
どうとゆう事は無いと言っている。
人生における義務みたいなモノ
そんな感じだよって、
彼の目は笑ってた。
まるで定期券を切り替得る
みたいに簡単だと言わんばかりに・・
未華子は胸の前で、両腕を組、
可愛らしい顔で、これ以上言わすか
と思った。
とびきりの笑顔で説教開始‼
まるで会社の課長モ━━━━━━ド
「ははーん、
そっかぁー
なーる程ネ‼w
だから遊びまくったワタシで
いいと?
遊び慣れたオンナが
良いと?」
未華子は妙に納得した。
こんなハイスペックで
イケメン君が未華子を選んだ
テキトーな意味を理解
しましたがな‼
貴方、女の子舐めてます!
女はね━生きてますの‼
ルール?それはアンタが作ったルール
じゃ━━━━━━ん。
私は加担してないし、
賛成もし・て・な・い💢
勝手に決めるな‼
未華子が不審な顔をして睨みつけ
(ジーーっと見ていると
「い、嫌だなあー
それだけではありませんって!」
まるでペットショップで、
新しい家族を探していたかの
ように、新しい家族をゲット
みたいな軽いノリに
未華子は、そりゃあもうブット
続いて彼の口から
驚きの一言‼
「婚姻届、書きましたか?
僕が日本にいる時
出したいんだけど・・・」
未華子はビックリが止まらない。
!!(๑º ロ º๑)!!は?
ฅ(๑⊙д⊙๑)ฅ!!は?
(ʘ╻ʘ)!はぁ?
お前は 馬鹿か‼
話聞いてたか━━━━━━⤵
一回、死んで出直せ!
30女子を舐めんなよ~w
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