🦉29歳夫の恋
ルミン
第1話 見合い話がキタ━━━━!!
これは某ウイルスが蔓延する前の
まだ平和な時代の話です。
29歳の彼は、都合の良い妻を
探していた。
自由に遊べて束縛ナシの・・・
勿論彼も都合の良い夫に成る可く
「お互いルールを守って添い遂げ
ましょう。」
そう言われた。
なぜイケメン、かつ、
ハイスペックな彼が32歳の
私を選んだ?のか
しかも顔さえ知らない赤の他人
のわ・た・し・を・・・
彼から言われた衝撃的な言葉
盆三日 、正月三日一緒に
過ごしてくれたらそれでいい。
それ以上は関わらない!
ただ紙切れ上の夫婦
書類に乗るだけの既婚者
都合の良い妻、彼はただ
それだけをのぞんでいた。
私、御喜(みき)未華子
夫、御喜、蒼生(あおい)
大学を出てから仕事仕事の蒼生は
某有名ソフト会社、男ばかりの中で
気づけば
29歳になっていた。
そろそろ結婚して孫の顔が
見たいと熱心に両親、祖父母に
説得され、渋々見合いを了承‼
未華子も束縛を嫌がり楽しく
恋愛をしていたが気が付けば
30越え、まともな独身は回りから
消えてほぼ言い寄る男は既婚者のみ‼
遊ぶ女は綺麗な方が良いが
結婚を考えるなら若い女の子が
いいのだろう。
30超えた独身野郎達は若い
女を探しはじめる。
未華子は当然企画外
会社では女課長
女性社員からは行き遅れ、遊び
過ぎて婚期を逃したドライフラワー
とか好き勝手いわれていた。
御局様の課長席にドッカと
腰を落ち着け、段々と縁遠く
なっているのは承知の助‼
そんな時、母の妹の叔母が
縁談を持って来た。
叔母さんは息巻いて鼻の穴を
プップッと膨らませ、木の木目の
テーブルに見合い相手の写真を
バアアアァ━━━━━━━ンゞゞゞ
と置いた‼
Г未華子良くお聞き
アンタはもう年貢の納め時‼
この話逃したら
話も来ない‼
あとは✕付きの人しか
紹介できないし、居ない!
それか、
自分で、さ・が・す・しかナイ‼
ショートボブの髪を振り乱し
背の小さい叔母は
デデーンと腕を組、未華子の
真ん前に座り、ポッチャリと
した体型で
ブチブチブチブチ
お茶を持って来た母親と並んで
マシンガントーク
二人で未華子の痛い所を突き
責め立てる責め立てる!
彼は母親と叔母には優良物件‼
母は、叔母につられ怒号の一言を
言い放つ。
「兎に角一回嫁に行け━ッ
嫁入りしたと言う、
履歴が欲しい‼」
ハアハアと肩で息をしながら
普段のオツトリとした性格は
どこへやら普段何処に目があるの?
くらい垂れた目を釣り上げ
ショートの髪を掻き乱し
必死こいた姿で未華子に問い掛ける。
もっと!!ビックリしたのは
ナ、ナナナナんと‼
叔母と母親は "バシッ” と婚姻届を
テーブルに叩き付けた。
ひ…ひえぇぇぇぇฅฅ!!
「ふっ、ふっ、ふつ━━━はぁ
見合いスルヨネ‼
見合い前に婚姻届書く?
アタマおかしいんじゃない?」
キョドりながら聞いた
が・・・間違いだった。
薮蛇だった。
「昨日ぉおおおー
アンタに口酸っぱく、
人来るから、早く帰ってコイ
って言っ. たよね!
なんで残業迄するのヨ‼
朝は朝でサッサと会社飛んでくし
何なの‼(ノシ `ᾥ´)ノシ バンバン」
「だ、だ、だ、だって
急に帰ってコイって言われても
無理‼」
ム カ ッ
「蒼生さん、今日アメリカに
帰っちゃったじゃないの
たまにしか帰って来ないのに‼
わざわざ時間作って来て
くれたーのに━
このぉー馬鹿娘‼
電話も何回もなーん回も
掛けるのに出ないとは
なんぞや‼💢」
「だぁからー
昨日、事務の子がミスして‼
トラブルでそれ所じゃ
無かったんだってバッ‼
言ったじゃん。」
母は彼が気に入ったのか?
偉い剣幕で、マジギレして来る!
「あちらさんはギリギリ迄
待ってて、くれていたのに、
それでもアンタが良いって
言って下さってサ
有難いわよ。」
「えぇ――――っ!!」
「良く聞け未華子!
耳かっぽじって聞け
あちらさんはね、マンション経営
土地持ち、会社経営
死んでもアンタには経済的負担は
させないからって仰ってるの‼
アンターついてるわぁー」
「えーもしかしてだけど
ブサ面?オッサン?50ぐらい?」
「ザンネーン
アンタの歴代彼氏より
お・と・こ・前だシッ‼
ピッチピチ」
「早めサインしとけって
他に取られたらどうすんの‼」
母はせっっき、叔母は
「この御縁、以上のご縁は無いよ!
何が気に入らないの‼」
「フッ、フッ、普通に無理でしょ
無理、無理、無理‼
その辺の独身捕まえて
聞いてみなよ。
みーんな言うヨ、無理無理って‼」
「分かった‼
今度会って未華子が気に入ったら
すぐ書いてすぐ出す‼
それでいいわね。」
「・・・気に入らないのなら
この話は無し‼だからね!」
「未華子、聞け
昔のひとはね、結婚するのなら‼
親の人柄見て嫁に行け
って言ったものよ。
満更嘘じゃないと思うよ!
お父様の御喜さんは温厚な人柄で
有名な人よ。
お母様も、明るくて元気、私と
同い年何だから
ε٩( ºωº )۶зスバラシイ話が合う合う!
楽しい姑人生が送れそうよ。」
「アハハヾ(≧∀≦*)ノ〃姑人生?
なんじゃそりゃ
明治、大正かよーカーチャン
今、令和」
「何年付き合っても別れる
カップルは別れるし
直ぐ結婚しても添い遂げる人達
も、い・る・の‼
おばあちゃんなんか、結婚式に
初めて顔を見たって言ってたわよ
今見なさいよ90になっても
ラブラブじゃないの‼」
「それは
戦時中だからじゃないの!
その人、う、えーっと
なんだっけ?」
「御喜 蒼生さんよ‼」
「ソ、ソ彼はそれでよう
ございますのか?
ありえまへんがな未だ29ダヨネ!」
「へっへーんだ‼
蒼生君はOKOK」
叔母は婚姻届の紙を人差し指で
トントントントトトン
「んっ、こ、コレワ!!」
「はい、アンタも書け!」
とPENをさしだす。
なんと彼の欄には御喜 蒼生と
達筆でサイン in
「ウガウガウガし、正気‼
ど、どんな人じゃい?
見ず知らずの彼が夫?」
目を瞑り瞼をパッと開く
婚姻届には何回見ても
書いてある。
御喜 蒼生
何者じゃ━━━━━━(ΦдΦ)
ウッウッウウッウッウウッウッウ
「アンタを美人に産んだ、
産んだばっかりにーぃー
モテ期飛び越して婚期を逃して
しまった
ママに似れば普通に今頃
二、三人孫がいたはず
なのにー
パパに似たばかりに
美人になっちゃったー
パパはいいのよ。
ママがいるから
デモ、デモ、あんたはあぁぁぁ
男にチヤホヤされて
いい気になって‼
挙句、遊ばれて」
「そうそう
あそばれて、遊ばれてーウッウッウ」
「オバサン‼
ソコ、二回も言う?
しかも遊ばれてナイシ‼
付き合っても結婚迄、行かなかった
だけだし!」
「そうそうウッウッウ
オマケに行かずじまいなんて‼
ウッウッウウッウッウウッウッウ」
「どーするのよー」
母親と叔母は分かりやすい
泣き真似してまで泣き落としを
続けている。
何時までもあると思うな
親と金💰
「そうよね、私達、何時死ぬか
分からないのヨツ‼
未華子、1人で生きて行けるの‼
オーイオィオイ
うわぁぁぁん」
「ハイハイわっかりました‼」
この2人がタックを組んだら・・
「仕方ない”‼
まず彼に電話したいの
本意を聞きたいし
しっかりと確かめて色々
聞いてみるわ。」
「じゃあ、アメリカ行けば?
そして二人で話なさい。
そしてキメなさい。
デモ書け‼ 書くだけ書け‼
書いとけ‼
とりあえず‼」
待ってましたとばかりに嘘涙も
何処へやら・・・
満面の笑顔でニッコニコ
姉妹ってこんなに似るもんか?
未華子の前にドンと座る母と叔母
「先ずはアメリカへ行け‼」
パチクリ。
「は?困るよ勝手に決められ
たらー‼ 仕事どうすんのよ‼
二人とも聞けよ!
仕事が、ドン‼ あるんだよ‼
遊んでナ・イ・ノ‼」
叔母さんはグイグイと接近
してきて
「オマイさんには‼
G・Wと言うナガーイ休みが
あるやんケ‼なっ‼」
「そ、それはァ
韓国の某超人気グループの
コンサートに韓国まで、
い・く・の‼
第一さァ~
まだ彼は29でしょ
なぁんでそう焦るかなあ?
29なんて男なら焦る歳じゃあ
ないでショッ‼」
母と叔母は顔を見合せて
ポカ──ン
時が止まったような二人に
「どしたん?」
《《アンタのせいでしょうがーぁ
バンバンアンタがアンタが
婚期ギリギリ》》
叔母も援護射撃BANG BANG
「アンタが30を2個超えている
せいでしょうがーぁ‼」
その一言で全てを悟った未華子は
もう32歳だと言うことを再認識
第一適齢期22~23
第二適齢期26
第三適齢期32
見合い好きの叔母が考えた
適齢期‼
32は女盛り、幸せも不幸せも
ここから始まるらしい?
(あくまでも叔母の思い込み‼)
人間結婚したい、そう思うのが
適齢期と未華子は思っているのだ‼
叔母は何組も見合いをさせて
ゴールインしたカップル多数
離婚確率はゼロ
それは叔母のOL時代から続き今の
専業主婦まで続いている。
超人気らしい。
叔母は人を見る鑑識眼に
長けている。
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