第2話 探検前の腹ごしらえ

リアルでの家…


「おーい、いるー?」


母が帰ってきた。


「おーい…って、また…パソコンつけっぱなしで…って!?」


そのパソコンは不思議な動きをしていた。


「自動で文字が…入力されてる!?」


そのパソコンは自動で文字が入力されていっている。その文字は…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「…!奇しくも同じ構えだ…!」


ほぼ同じ姿勢で寝てた。


「うわっ!?…なんだ、ヤマトお兄様ですか…」


「あ、ごめんね?邪魔しちゃった?」


「大丈夫です!さぁ、行きましょう!」


そのまま歩き始める。次はどこへ行くのかな?すっごい楽しみ!

…これがリアルであってくれ。頼む。俺の楽しいことを壊さないでくれ。


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「これが今書いている小説…?でも自動で入力なんてありえない…」


そこに寝ているプリン制作人の姿はなかった。



「あそこがコスモスさんの家です!」


なるほど…リアルで見てみるとこんな感じなんだな…

ちなみにサバンナからロッジの方向へ行くことになった。つまりかばんの逆走だね。


「…すごいな…でっかい…」


「オレンジお兄様とタイリクオオカミお姉様の家もそんな感じですよ?」


へぇ…思ったのと全然違うんだけどw


「…すごいな…」


「…そういえばヤマトお兄様」


「ん?」


「私が敬語のこと、指摘しないんですか?」


「なんでそんなこと聞くの?俺は君が元から敬語で話すことはとっくに知ってるよ?」


「そうなんですか!?」


「昨日話したよね…?なんでも知ってるって」


「たしかにそうですね!さ、着きましたよ!」


気づけばもうコスモスの家。早いな…


「ごめんなさーい!」


「…ん?イタリアオオカミか。どうした?」


コスモス…外見からもすごい冷静さが溢れ出ている。

まあ俺が作った設定なんだけどさ!


「わー!私の名前を覚えてくれていたんですか!嬉しいですー!」


「まあな。…で、どんな用件だ?」


「えっと…この方を見たことあります?」


「…?誰だ?」


「よっ…コスモス!」


「…俺の名を知っているのか。だが知人でも無さそうだな」


「まあ俺にとっちゃあ…超知人で、俺に関係してくるね!」


「へぇ…じゃあ名を聞こうか」


「ヤマトだよ?まあ知らないと思うけどさ?」


「…まあ知らんな」


そりゃあ知らないでしょ。


「…俺の素性を語るには親友レベルまで行ってね?」


「…わかった」


「あ、すみません!」


「ん?どうした?」


「台所を貸してもらってもいいですか?」


「台所か?別に構わないが」


…これってまさか作れってこと?


「ありがとうございます!ヤマトお兄様!作ってください!」


「お、お前も料理作れるのか?」


「まあある程度ならね!」


「なるほど…」


そのまま案内される!…内装は想像してた通り!



「そうそう、フェネックが風邪をひいたから今はベッドで寝ている。あまりうるさくしないでほしい」


「おっけ…!」


さて、ここでプリン制作人のみんなの得になるかもしれない料理の時間がやってまいりました!

略してクッキングタイム!

(クッキングタイムはこれからもたびたび出てきます。そしてクッキングタイムで作る料理は全て作者が作れる料理だと言うことを明言しておきます)


というわけでパークに来てから初めて作る料理は卵料理の中では作りにくいかも?「チーズオムレツ」を作っていくよ!

では、材料から説明していこう!

必要なものは

卵 バター(油でもよい) チーズ

これぐらい!さぁ、作っていこうか!


まず事前にチーズを薄く、小さく切っておこう!これあとで使うよ。

次は卵を割って溶き卵を作るよ!コスモスの家にある卵を4個使わせてもらって作るんだけど、ここでポイント!

卵を溶くときには空気を混ぜて溶いたほうが美味しいよ!

「空気を混ぜる?」と思う人もいると思うので解説。卵を溶いているときに溶き卵を菜箸でジャンプさせるようにしよう。よく分からないと思うけど、溶き卵で台風を作る感じで大丈夫だと思う(?)

次の工程は、油かバターをフライパンに引くんだけど、この油かバターはちゃんとフライパンの奥の壁にもつけておこう。というところも考えるとバターの方がやりやすいよ。

そして火加減を確認して、溶き卵を焼いていくよ!

ここで焼いている時の固まる前にチーズを入れようね!美味しくなるよ!

そのあと、焼けて固まってきたら壁にバターを塗った方に卵を寄せるんだけど、これは結構小さめでもいいよ。

で、ここからが一番難しい。あのオムレツの形にするんだけど、やりかたはフライパンを上に跳ねさせながら柄の部分をもう片方の手で軽く叩くんだけど、慣れてない人がやるとすぐに形が崩れちゃうからね。気をつけよう!

で、これをやったらあとは焼くだけ!中身がグチュグチュが好きな人はすぐに回収、しっかり固まってた方がいい人はもうちょっと焼こうね!

で、自分がいいと思ったタイミングで皿に盛り付けるけど、フライパンから取るときにフライ返しとか使う人いるけどそれ、ちがいます。

本当のやり方は親指が下になるようにフライパンを持とう。あのゲームで盗賊とかが短剣を構える時のあの持ち方ね。

で、そのやり方で盛り付けると綺麗に盛り付けられるよ!

さて、仕上げにケチャップを使って味付けして、完成!チーズオムレツ!



「あいよっ!完成!」


「なるほど…オムレツか。よくできてる」


「オムレツ!前に食べさせてもらった覚えがありますよ!」


「まあとある隠し味も加えてあるんだけどね?さ、いただきます!」


「いただきまーす!」


俺も朝ごはん食べてないからね。食べよう!


「…そういえばコスモスー」


「ん?どうした?てかお前俺のこと名前で呼ぶんだな…」


「うん。コスモスってさ、何歳?今」


「64歳だな。まあみんな不老の術を受けてるから姿は変わってないがな」


(言い忘れていましたが、この物語は世紀末編とはまた違った世界線になります。つまり俺氏の小説をよく見る人(まあいないと思うけど)は、どっちもターニングポイントで枝分かれしたパラレルワールドだということを知っておくといいかもしれません)


まあそれは随分と未来のお話で…


「へぇ…いつかカエデとかにも会ってみたいな…」


「…すまない、一つ聞かせてくれ」


「ん?」


「お前はこのパークをどこまで知っている?」


「どこまで?時系列でいうなら…君たちがあの4人を元の世界に還して、セルリアンが出ない幸せに満ち溢れたパークにしたところから少し経ったくらいまでかな?」


「なるほど…じゃあ俺とフェネックの子のシオンとアキがどんなフレンズとつがいになったかは?」


「もちろん知らないよ?あ、こっちも聞かせてもらおうかな?」


「どうした」


「カエデがビャッコ、レオがニホンオオカミとつがいになった。これで合ってるね?」


「…あぁ」


「じゃあ、カエデとビャッコの子供の数は4人。オス2人とメス2人でハクロウ、ハンラク、メイカ、セキハクでいいんだよね?」


「…なぜそこまで知っている?」


「…今では言わないようにしておこうかな!でも時期に言うことになるかもしれないからね、これだけは伝えておこうか!…僕がつくった。これだけ伝えておくよ!」


「お前が作った?何を…?」


作ったじゃないんだよなぁ…創ったなんだよなぁ…


「まあそこは今深入りされると困るから…伝えるべき時が来たら教えてあげるよ!」


「お前怪しいな…ここで殺してやってもいいが?」


「おっとこれも伝えておこう!俺を殺したら全てのものの続きが無くなる。つまり、君たちも、このパーク自体も全部死んじゃうけど?いいのかな?」


俺が死ぬことが意味するのは小説が書けなくなる。つまり続きの世界が無いから時間はずっと停止したままだね!


「…まあこんなパークの中で物騒なことをするわけにはいかないからな」


「よかった!怖い!」


「コスモスさーん」


「ん?」


「水もらってもいいですかー?」


「水か。あいよ」


「ありがとうございます!」


「ヤマトもいるか?」


「あー…じゃあもらうね!」



とりあえず食べ終わって、出ようとする!


「ありがとうございました!」


「ありがとね!」


「あぁ。また来るといい。特に…ヤマト。今度オムレツの作り方教えてくれ」


「あらっ!作れなかったんだ!意外…みんな料理が得意な設定にしたはずなんだけど…」


「なんか言ったか?」


「いやなんでもない!じゃあまた会ったら教えるよ!」


「感謝する」


そのまま出る。



道中…


「…ヤマトお兄様…」


「ん?」


「ヤマトお兄様が死んじゃったら私たちも、パークも無くなっちゃうんですか?」


「正確には公に終わらせることができればみんな無くならない」


「どういうことですか?」


「タイリクオオカミが描いている漫画に終わりはあると思う?」


「事件の終わりとかそういうのはあるのをみたことはありますけど…」


「そう!それ!物語っていうのはね?誰かが作らないとその物語は存在しないんだよ?」


「まあそうですね」


「で、途中で途切れることなく最後まで作り切った物語はそこで公に広まる物語は終わるもの…」


「どういうことですか?」


「うーん…説明が難しいんだよな…あの、タイリクオオカミが描いているギロギロがもし、事件の途中にも限らずに打ち切りになっちゃったらどうなると思う?」


「事件の真相がわかりません!」


「そう!だから、その未来が全く分からなくなる。でも最後まで作り切ったら真相もわかるよね?だから、僕が今ここで死ぬことが意味することは君たちの時間という概念が綺麗さっぱりに無くなること。つまり死ぬか永遠に動けなると考えてもらえるといいよ?」


「…そう考えると怖いです…」


「だから、みんな作り切るのさ。キリのいいところまででも、ゆっくり、何日何週間何ヶ月何年かかっても、その物語の終わりを目指して物語を作る者はみんな頑張っているんだよ?」


「そう考えるとすごいです…!でもその物語が終わったらそのお話はどうなっちゃうんです?」


「それは…色々ある。その物語のファンが二次創作、三次創作を作り始めたり、ファンアートが描かれたりするけど、光を浴びない物語だって色々ある。だから、俺もちょっとした作家だからいつもそうしてるけど、物語の本当の終わりを迎える時は後日談、その後というものを必ず書くことにしてる」


「なるほど…つまり、このパークはヤマトお兄様が作ったパークで、その「ごじつだん」というものを作ったから今こうして私たちが生きれていると言うことですか?後日談がどういう意味かは知りませんが!」


「まあそうだね。…せっかくだし物語について説明しようか!」


淡々と説明を続けようとするけどそれは次回にしよう!またね!

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