第4話 異世界転生


ある日、切り立つ岩山から飛び降りた。


いわゆる頭身自殺というやつだ。


好きなことをして生きてきた。


好きなことだけしてきた。


選んだ山も、好きだから。


選んだ死も、好きだから。


この世界が好きだから、


最高到達点で終わりたかった。




ひとりの人間が為せることなどごく僅かで



ごくわずかを為せるひとでさえごくわずか。




設定したゴールを無事突破。




ありがとう人生。






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目が醒めると草原にいた。


「あれ?夢?」


確か、あのとき、確かに、飛んで。。。


そのあと、神様と話して、、



「ああ、そうか。」

「これが人生やり直し、か。」



元いた世界は緑深く生い茂る八月。

こちらの世界も同じようで、陽射しは眩しく真夏を感じさせる光線がジリジリと肌を焦がす。ひとつ違うのは、じっとりとした熱気ではなく、カラッと透き通る気持ちの良い熱波だというところだ。




すこし歩くと沢がみつかる。

沢に沿ってもう少し進むと、滝があった。


高さは、20メートルくらいかな。

実に立派な滝だ。さすが異世界。スケールがでかいぜ。ものの5分で大自然発見!



よし、死のう。



ありがとう。人生。




fin.

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