第3話 歩み寄り

話を整理する。

神side - 因果応報の律が揺らいでおこ。

僕side - 死ねなくて困惑。JKで困惑。




「あのー。神様?」

「とりあえずお茶しまs....」


『アヤカだもん!』

「へ?」

『わたしカミサマじゃない!アヤカ!!』

『カミサマのアヤカ!わかったかニンゲンっ!』



あぁ、なるほど。

カミサマ呼びが地雷か。めんどくせえw




「それで、アヤカ様はどうs....」

『ちゃん!』

「???!」

『アヤカちゃん!!ムッ』




oh....




残念すぎるぜGODあやか。

可愛いから我慢するが、不細工だったら拳めりこませてるな、これは。

職業柄、ブスには厳しいのが染み付いている。




「あ、アヤカちゃーん?」


『はいっ!!』


右手を垂直に伸ばして気持ちの良い返事だ。

予想の斜め下を攻めるGOD。

うーむ。帰りたいw



名前を呼ばれて満足したのか、直立の姿勢をなかなか崩さない。

崩したかとおもえば、満たされた表情のまま斜め上45度をぼんやりと眺めている。。




『にぱーー♪』





っっうっ!!

擬音語がでた。





これがリアルで起こったなら問答無用で回避する類の人種だ。

状態が状態だけに逃げ出すわけにもいかず会話を進める。




「あのー。あやかちゃん?」

「僕の行為によって迷惑をかけたなら謝るよ。ごめんね。」

「それと、このシチュエーションに戸惑っているんだ。もしよければ、軽くでいいから僕にもわかるくらいの説明をしてもらえると助かるんだけど、いいかな?」


染み付いた愛想笑いを浮かべながら神(らしき)様にお願いをする。



「僕の行いが罪にあたるなら罰してほしい。許してくださいなんて言わないからさ。」



できるだけ穏便に済ませるためにゆっくりと丁寧に話す。


が、返ってきたのは嘆息混じりの言葉だった。



『ん!そーゆうとこっ!!』

『そーいうとこがダメなのっ!!』



GODが手を交差させる。

角度的にはスペシウム光線が出そうな角度だ。



『きーみーわあ!主体がない。』

『べつに微生物ひとついのちをなくすだけなんてなんてことない。きみのばあいは、業が深い。深すぎてほっとけなくて、後先かんがえずに助けちゃった。。べつに、きみがタイプとかそんなんじゃなくてね。』


ほう。

さすがカミサマ。まあまあ核心ついてくるわ。




『えとね、ひとわね?喜怒哀楽の積み重ねが生きていた証。』

『幸不幸、環境や時代、個々のステータスによって享受する感情の比率や総量は変わってくる。』


『基準値100に対して1や10000くらいの数値までならまあ珍しいていどの事象で気にとめないけどさあ、マイナスて笑』

『マイナスなんて初めてみたわ笑笑』



むぅ。マイナスてなんだ。

こっちこそ理解が追いつかないわ!

なんなん神様。反論してやる、、、



と、口を開こうとしたとき、



『自分の感情を他者に与える癖はよくないとおもうよ?』




.....。




『擦り減って自死。』

『ふつう、そーいう行いは、建前なんだよ?』

『感情を切り取り、打算もなく他者のために動くから、カラッポ通り越して虚数空間』

『ココロからっぽ。。。』

『生まれる感情がないから、未来の感情を前借りして与える。』

『ニンゲンの分際でカミ越えんな。オコ』




『ま、耐えきれなかったから評価しずらいところだけどねー。』





『路線変更なんていつでもできたはずだしょー?』





『勝手に満足して死ぬとか喜劇w』




『まわりには海外いくとか伝えてて、小賢しいわww』






うげー。。。

GODあやかバリ性格悪いやん。




不思議ちゃんであれ!!!!





「お言葉ですがアヤカちゃん。」

「僕は感情の前借りをした覚えはないですし、擦り減った感覚もありません。」

「生きるとは何かを考え、出した答えに対して愚直に進んだだけです。」

「模範的な回答を出せたとは思いませんが、自分が納得できる程度の解答は出せたはずです。」

「受けた生を自ら終わらせた点以外に、責められる非は無いはずです。」





たまらず反論した。

考えるより先に言葉が出るのは何年ぶりだろうか。



相手は神様。

おそらくこちらの考えていることなどお見通しだろう。僕が何を言おうとも、普遍の真理を通した理論で武装してくるはずだ。

勝てるはずがない。見た目はアレだが侮るべきでは無かった。咄嗟に出した反抗的な態度に後悔の念を深く抱く。

あぁ、これじゃあ相手の手のひらで転がされてるだけじゃなi.......、あれ?



『ぐぐぐぐぐぐ.......』



GODアヤカが頭を抱えている。




『ニンゲン如きがこしゃくな.....』





すっごく小声で呟いてる。





二人だけの空間だから、全部きこえますよ?





論破して、打ちのめして、めたんめたんに伸びた鼻を押し潰して、虫ケラくらいの自尊心にしたのちに無に帰するくらいしてくれてもいいんだよ?カミサマ。



なにやらブツブツとつぶやくが数分。

あまりの気迫におとなしく待つ。



『とっ、とにかくっ!』

『命を終わらせた点に関しては非を認めるってわけね!!』

『じゃ、じゃあ!』




『根性たたきなおしてやるんだからっ《人生やりなおしデスっ》!!』






うーん。。。




.......................。





歩み寄り失敗っ!!!

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