第5話

『ロイヤルクラスより管区へ。情報照会求む。詳細不明。機影多数。三十以上は確認できる』


『こちら管区通信。ロイヤルクラスへ。そのような影は確認できない。レーダー上に機影なし』


『了解した。画像を送信する』


『管区通信、画像を受信した。以降の通信は八番へ』


『八番了解』


『こちら管区。R1へ八番で通信。聞こえるか眞逆』


『こちらR1。眞逆聞こえます。総監』


『なんだこれは。本当に存在するのか』


『存在します。次から次に降り注いできています』


『こちらから望遠で解析する。特徴をできるだけ教えてくれ』


『燃えています。高高度、おそらく大気圏外から来ているのではないでしょうか。方向は直上。現在地は海岸線から80キロ地点』


『望遠で捉えた。隕石だな。なぜレーダーや観測機器で見えないのかは分からないが、肉眼では確認できる』


『落下予想地点を算出してください』


『』


『総監。落下予想地点を算出してください』


『ここだ。この街に落ちる』


『本当ですか』


『まいったな。今、空母の防衛システムは別案件に使用されている。都心に誤発射されたミサイルがこの街に落ちてきているんだ。空母の防衛網は使用できない。すぐに他の部隊に緊急発進スクランブルをかける』


『間に合いませんよね?』


『』


『わかりました。俺が撃ち落とします。弾薬が足りなくなれば、ぶつかってとしてやりますよ』


『眞逆』


『もしも、俺が帰らなかったら。MIA通知。よろしくお願いします』


『眞逆。おい。眞逆』


『』


『ふざけるな。全機、緊急発進。予備兵力は要らん。なんとしてもロイヤルクラスを掩護しろ。眞逆を失うわけにはいかん』

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