~ロイドン騒動編~第22話 カートン④
~ロイドン騒動編~
第22話 カートン④
コレットside
一方コレットはシスターの姿としてカートンにある神殿に向って行った。
神殿前に着くと門番から声をかけられ
「お帰りなさい。シスター。」
「ありがとうございます。司教フローレンス様はいますでしょうか?」
「司教様はお帰りになって今は自室にいます。」
「そうですか。ありがとうございます。」
と神殿の中に入っていった。
神殿の大広間に着くとそこには約50人程のシスターと神官がお祈りしようと準備していた。
「今日は何のお祈りをするのでしょうか?」
「本日は女神アフロディーテ様からの御神託が出る日なので全てのシスターと神官が大司教フォローレンス様に乗り移った女神アフロディーテ様からお言葉をいただくのですよって、貴方は知らないのですか?」
「私は最近入信してきまして、元々は孤児院にいましたのですいません。」
「そうですか。わかりました。そろそろ始まりますので新人さんは後ろの席になりますのでお座りになってお待ちください。」
「わかりました。」
とコレットは後ろの席に座った。すると奥から大司教フローレンスが3人の司教と一緒に出てきて中央の席に座った。
「只今より。女神アフロディーテ様の降臨が始まります。皆様ご神託を聞いて下さいませ。それでは始まります。」
司教の一人が開始の言葉を出した途端、フローレンスの体から光輝いて行く。
そして、フローレンスから言葉が出るのであった。
「皆様。私は女神アフロディーテでございます。本日私の為に集まっていただきありがとうございます。」
(私の知っている女神はもっとあ~ちゃんといつも言っているのだけど?)
「今日は私から皆さんにお願いを致します。王都には邪神を信仰している人達が多く存在しています。領主シオンが今兵を集めて討伐にでようとしていますので、皆さんは討伐の成功と兵士達の無事の祈りを致しましょう!」
すると全員が祈りを捧げているのであった。ただ一人覗いて。
するとフローレンスは祈りを捧げていないシスターに声をかけた。
「そこの貴方。何故お祈りをしないのですか?」
「あのう。私にはその魔法は効かないのだけど。その精神支配魔法にはね。」
「え?」
驚くフローレンス。
「精神支配魔法ってさ、魔族しか行使出来ないのよ。魔女フローラさん。魔女が女神を降臨することができないはずよ。」
「そうだったわね。冒険者コレットさんでしたか? よくわかりましたわね。」
「まあ。貴方程の下級魔女が女神と話し出来ないから。」
「なんと言う事でしょう。皆さん。この邪教徒の人を捕まえなさい。その後私から鉄槌を与えます。」
全員がコレットを周りに取り囲んで行った。
「ねえ。そこの魔族さん。ここにいる全員は改造されている訳ね。」
「なんでわかるの?」
「それは私も魔族だから。本来の姿になったらいいかと思うわよ。」
とコレットは言い放った。
「ばれているのかしら?」
「まあね。ルシール聖国の大司教も魔族だったわね。見たらわかっちゃった。」
「何でそのことも知っているのですか?」
「私もルシールに行った事あるから。遠くからだけど大司教の姿見て魔族だってわかったかね。」
「私は「妖艶の魔女」フローラ。全員。この方を殺しなさい。」
とフローラは言うと全員コレットに襲い掛かった。
「なんでこんな小物を相手にしないと行けないのよ。後でレオンに可愛がってもらおう。まあこの程度ならこれでいいか。「煉獄の舞」!」
コレットは両手から煉獄の扇を取り出して日舞の舞を踊っていった。
すると全員はその煉獄に巻き込まれて灰になっていく。
「なんですって。私の配下を一緒に灰にする事が出来るの?」
「だって私「妖艶のミレーヌ」だから。」
コレットは本来の姿に戻った。
「その姿はミレーヌ様。なんで冒険者に?しかも私達を倒しに来るの?」
「ああ。それね。私大魔王の復活には興味ないの。でもあの人の為なら同胞でも倒すのよ。じゃあね。フローラ。ここで灰になってね。「煉獄大演舞」」
コレットは煉獄の舞の範囲を神殿全部に広げて踊り続けて行く。
「ぎゃあああああああ!」
フローラは攻撃せずに灰となった。踊りが終わると神殿全体が無くなっていてコレット一人だけ立っていた。
「こんなものかな? それでは私の愛する旦那様の所に行きますか。」
とコレットは微笑みながら領主宅に向かうのであった。
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