~ロイドン激動編~第8話 ヨーク襲撃事件(序章)

~ロイドン激動編~

第8話 ヨーク襲撃事件(序章)


ロイドン迷宮の事件から1ヶ月が過ぎ、

ロイドン王国内は特に変化がなかった。

ロイドン王国には大きな都市が3つある

王都ロイドン中心に北200キロ離れた海岸沿いに貿易都市カートン。南100キロ離れた場所に冒険者都市ヨークがある。

貿易都市カートンまでの間には50程の農村がありそこから生産された野菜と果物は一旦カートンに送られ王都に必要な物を月に2回送っている。またヨークも同じで20程の農村があり同じように王都に送っている。

ヨークから南東50キロに魔物が生息するブランシュ森林と言われる魔の森があり、そこには

オークやブラックボアとゴブリン等が多く存在しており、多くの冒険者がヨークからオークとブラックボアを狩ってヨークに送られる。

この魔の森の中心に魔物監視塔があり、中央に大きな魔道具がある。

その魔道具は魔物の基本発生率があり多くなると青色~黄色~赤色に変化する。特に赤色は危険性MAXでスタンビートになるため、黄色になったら王都から騎士団とヨークから多数の冒険者が魔の森の魔物討伐に出掛けれるのだった。

その魔の森で一組の冒険者がゴブリン討伐をしている。


「結構ゴブリンを狩ったよな。」

と男の戦士は他のメンバーに確認をした。


「今10体ぐらい倒したよ。」

と僧侶の女は答え、


「討伐の数に達したから帰って報告して、酒飲みたいぜ。」

と男の魔法使いは言い、


「そうだなリーダー帰りますか?」

と槍使いの男は言い。


「ヨークに戻って報告をしよう。」

とリーダーは言って全員帰る準備をしていた。


「霧が濃いなあ。前がよく見えない。」 


「何か変だな?リーダー。」

とパーティの1人が言ったとたん。

周りの霧が消えてくる。

すると魔法使いが叫んだ!


「わあああ。リーダー!オークの軍勢に囲まれているぞ!」


「俺達ではキツイ。全員逃げるぞ!」

と槍使いは言った。

女僧侶は周りを見て言う。


「リーダーは何処に? いたわ。リーダー?

きゃああああああ!」


女僧侶は首だけになったリーダーを見た後、後ろからオークに首を飛ばされる!


槍使いと魔法使いは中心にある塔の色を見たが、色は青色のままであった。


「何で青色なのだ? ぐは。」

槍使いはそう言って3体のオークに殺られる。


「助けてくれええ。 ぎゃあああ!」

と魔法使いも魔法を出さずに斬り殺された。


リーダー含むパーティは全員殺された。

その後、霧が晴れオークは1000体になりゴブリン5000体とブラックボア5000体、

一番後ろには100体が激しい雄叫びを出して、総勢1万以上の魔物の軍勢はヨークに向かって行進して行ったのだった。

ただ、塔の警報魔道具は青色のままで‥‥‥‥。


この軍勢は魔の森に住んでる魔物ではなく、ロイドン迷宮から魔の森に流れた霧から発生した魔物で塔の警報魔道具はその魔物軍勢には反応しなかったのだった‥‥‥‥。


迷宮事件から2週間経過した頃、俺は王都ロイドンでロイドン支部のダグラスと話をしていた。


『おい。筋肉ゴリラ! おれを呼びつけて何のようだ?』


「いちいち筋肉ゴリラって言わんとけ!

この童貞め!童貞!童貞!童貞!童貞!」


『童貞と言うな! この筋肉ゴリラ!』

と言い争いしている時、


「あら? レオンさんは童貞なの?

お姉さんが食べてあげようか?」

と受付嬢のロゼ。


『胸なしには全く興味ないのでいらん。』


「また胸ないって言ったあああああ。

ギルマス何とか言って下さい!」


「ワシも胸ないよりビッグボインちゃんがいいのう。」


「キーーーーーーー! 胸なしじゃないもん。美乳と言って欲しいです‥‥‥‥‥‥。」

ロゼは怒って泣いた。


『その辺でコントは終わりって事で、

用事は何だ?』


「コントって‥‥‥‥‥。まあ良いわ。先日、調査隊がお前が倒したボス部屋に行ってきてのう。お前が言っていた核を持ち帰って魔道具作りの専門家に調べてもらってつい結果が出たのじゃあ。」


『それでその結果とはどうなんだ?』


「ほれ。これに書いてある読んでみろ。」

とダグラスは報告書を渡して俺はその報告書を読んで衝撃を受けた。


『何だ! これって?』


「読んだ通りだ。この内容だと迷宮の魔物が外に出る可能性が高い。しかも数千の数でのう。 昨日この報告書を国王に渡してついさっき騎士団総勢1000名を準備している最中だ。準備が終わり次第に直ぐに出発すると国王から報告が来ているのじゃあ。」


『それで場所は?』


「ヨークじゃあ。」


『俺はどうしたら良いのか?』


「騎士団の準備に約1週間かかる。お前は明日にでもヨークに向かってくれ。事前情報が欲しい。」


『わかった。明日の朝に出発したら明後日にはヨークに着くから。ヨークのシモーヌに情報を確認するわ。』


「お願いするのじゃあ。」


魔道具作りの専門家からの報告書には、核には霧状の何かが入っていて、たまたま霧の残りがあって騎士団立ち会いの元で核を破壊したら、霧が魔物になってその数20体、発生した魔物は騎士団にて討伐されたの事。

核は魔物発生装置であり、俺が豚姉妹を倒した時、迷宮から霧が魔の森に流れて行くのを迷宮の入り口にいた護衛の冒険者達が見たと言う事であった。専門家によると霧から魔物になるのが約1ヶ月半かかると推測される。

そう書かれていた。


つまり約3週間後、ヨークに魔物の軍勢が多数襲って来る‥‥‥‥‥。


その時、俺達は知らなかった。

既に魔物の軍勢がヨークに来ているのを‥‥。

ーーーーーーーーーーーーーーー









  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る