第1-5話 対モンスター
1-5対モンスター
モンスターを狩り、村長のつてで露店で道具屋を営んでいる老人に調合してもらった薬を手に入れた。この老人にも念の為、精神的なショック症状から立ち直らせる薬の作り方を聞いてみたが、首を傾げるばかりであった。足早に立ち去ろうとする一行を老人は引き留めた。村長の顔をマジマジと見つめ「いやすまんすまん。気のせいじゃ。ワシの死んだ孫に似ておってな」
と呟いた。村長は「お孫さんはさぞ勇敢だったでしょうね」といい、立ち去る。
ここに来て1日目であるが、1行はこの世界での身の振り方を心得ていた。いくつもの世界線を旅してきたこともあり、過去に干渉するようななり振る舞いは極力避ける必要がある。ただし、それは未来にあったものがなくなる場合に留意することで、未来になかったものが生まれることについては先の魔獣王の蘇生しかり、容認されていた。
名医がいるという街に着くと捜索を開始した。手がかりは「人の出入りが多いところ」だ。ただヒトとは戦場以外に遭遇したという報告はなかった。代わりに、「村ハズレに、変わり者が1匹、暮らしている」という情報を入手し向かう」
フィーネの魔法により1行は魔獣に変装していたが、モンスターにはひと特有の匂いやフェロモンを感じ取られ、襲ってくるものが多かった。
道具もつき、魔法の多用も出来なくなったところで村長が、辺り一体に爆風を巻き起こす魔法を唱え始めた。
アルドは止めに入ったが村長は、黙って見ておれとかえすばかりだ。村長はいう。「これだけ探しても消息が掴めない。誰彼も公に診ているというわけではなさそうじゃ。だとすると1つの推理ができる。戦場で行倒れた負傷兵を世話している可能性じゃ。コチラから騒ぎを起こせばやって来るやもしれん」
フィーネとアルドは、内心、無茶なと感じたが、それにかける他無かった。村長「わしが懇親の一撃を放ち魔物を倒したら相討ちを装い、死んだフリをしているのじゃぞ」
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