第1-2話 誤算

1-2 誤算

道中、魔獣の群れに遭遇する。

樹に逆さまにぶら下がりこちらを見ている


アルド「こんなヤツら、相手をするまでもないぜ」


通り過ぎようとすると、背中の少年を狙って襲いかかってくる。


アルドが手で振り払うも執拗に攻撃を仕掛けてくる。

アルド「きりがない!」


魔獣の群れは自らの攻撃が効かないことを悟り、

耳障りな音を発した。


すると草むらから小型の魔獣がうねうねと

無数にはい出てきた。

舌をチラつかせダラダラとヨダレを

垂らす。


ジュゥ………


滴り落ちると同時に叢が茶色に変わった。



フィーネ「気をつけて!毒を持ってるわ!」

村長「みんな下がっていろ!」


村長はそういうなり呪文を唱えた。


杖に光が集まる。


「この杖に宿りし火のプリズムよ

   闇を照らす光とならんことを!」


杖より拡散された光が魔獣の群れを照らす。



アルド「すごい!魔獣が逃げてくぞ!」


村長「俺の魔法は、対魔獣戦に

              特化しているからな」


フィーネ「おじい…村長ちゃん、頼もしい!」


村長「わしはワシじゃ」

アルド「さあ行こうぜ」


アルド一行は宿をとり、医者を呼んだ。


医者「脈は異常なし。少年は健康そのものだ。私にはわからん。」

アルド「そんな訳……どういうことだよ?」


医者「最近、魔物に襲われた人間が精気のぬけた状態で運ばれてくる。治療しても一向に良くならなかった。これは心の病だよ」


フィーネ「お兄ちゃん。私の魔法でもダメみたい」


突然、村長の杖が光り出す


「ざー………ざー………」


村長「なんじゃ?」


???「残念です……これを見ているということは、未来が殺され、過去が死につつあるということ……

わたしは…神々の言葉を伝えるもの…」

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