テーマ2「ブランコ」
テーマ「ブランコ」
「ねぇねぇ! ブランコ乗ろうよ!」
「うん!乗ろう乗ろう!」
現在男の人が見当たらないことに安心しきった、短いスカートを履いた小学生の女の子2人がブランコに駆け寄り座る。
「それぇ!」
「ヒャッホー!」
女の子たちは楽しそうにブランコを漕ぐ。だがその時……
「ピンクと水色のパンツか……ハァハァ……」
「「キャーーーッ!! 誰!!?」」
突然スカートの中を除いたことを宣言した声が聞こえてきて股を閉じる女の子達。
「誰かだって? 教えてあげよう!!」
そうすると、2人が遊んでいたブランコの正面の地面から1人の男性が飛び出してきた。
「拙者は、服部変次郎だ! お前たちのパンツは撮影済みだ!」
忍者の格好をしている男性、変次郎は撮影カメラを見せる。
「変態おじさん! 今すぐ消して下さい!!」
「立派な犯罪ですよ!!」
2人の女の子は恥ずかしそうに顔を赤く染め盗撮動画を消すように要求している。
「嫌でござる! お前らはクラスで男子生徒にチヤホヤされている女の子を仲間外れにしているだろう!! 罰を受けてもらうぞ!!」
変次郎はそう言うと、携帯端末にビデオカメラを連結させる。
「え? 何をするんですか?」
「ま……まさか…………その動画をネットに投稿するんじゃ……」
2人は硬直する。
「そのまさかでござる! お前らのそうな悪ガキはいっぺん痛い目に遭わないといけないんだ!!」
忍者はギロリと睨みつけ投稿画面になっている画面を2人に見せる。
「やめて下さい!! もういじめはしませんから!!」
「ごめんなさい! ごめんなさい!」
女の子たちは泣きながら詫びる。しかし忍者は、「お前たちは女の子がやめて欲しがっているのにいじめをやめなかった」といい聞く耳を持たない。
「それじゃ投稿でござる!」
投稿ボタンをクリックする。
「うわーーー!!」
「変なおじさんにオカズにされちゃうよぉーーーーー!!!」
泣いている2人を見向きもせず次の公園のブランコへ向かう忍者。
彼は、ブランコの変態忍者。変態行為と正義の執行を両立させる正義の変態。
ブランコの正面に埋まり己の趣味と正義を志す変態ヒーロー! 服部変次郎である!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます