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本当にバカだと思う。


アラサー独身彼氏なしだった私が、こんなにも素敵な彼氏ができて、しかもプロポーズまでされたのだ。

だったら二つ返事で承諾すればいいじゃないか。

それが幸せってものでしょう?

それにこのタイミングは恵まれている。

今を逃したら私はもう結婚できないかもしれない。

ううん、結婚どころか恋人さえもうできないんじゃないだろうか。


樹くんのことは大好きだしすごく大切にしてくれてることもわかってる。

この幸せを逃してはいけないと頭の中の私が警鐘を鳴らす。


だけど私の仕事のキャリアは?

やめてしまったらゼロになるのでは?

庶務チームでリーダーをやってみたい。


もう一人の私が必死に訴える。

それくらい、私は仕事のことも大切にしてきたし、なにより今回、評価されたことが嬉しかったのだ。


男性しか出世できないと言われているこの会社で、一筋の光が見えた。それが、私の心に響いて胸を熱くする。

きちんと評価されるこの環境で、今以上に頑張りたい、道を開きたいともう一人の私が言っている。

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