第9話 助かったの?


 優子とナナの二人の力で、なんと女神を倒してしまった。

 普通の人間が····いくら、将来勇者と聖女の二人で女神を殺してしまうなんて。(殺してはいません。)


「優子、大丈夫?」

「ナナこそ、大丈夫?」


 二人はお互いの顔や体を確認しあっていた。


「しかし、一体なんなの?」

「そんな、私に訊かれても。」


 二人は取り敢えず、この場から何とか元の世界に帰る方法を探さなくては。と言う気持ちには今はならなかった。


 それは、お互いに女神との対決で体力も魔力も使い果たし、空腹とどうしようもない睡眠に襲われていたから、立つ事すらままならかった。


「ナナ、ごめん。私もう眠くてダメ。」

「優子、私も····」


 そのまま二人は寄り添うに深い眠りについてしまった。


 その時

『レベルがあがりました。レベルがあがりまし。レベルがあがりました。·········』

 延々と、優子とナナの頭の中には機械的な声が聞こえてきた。


 しかし、優子もナナも眠気には勝てず、「うるさい。」と思いながらも、深い眠りについていた。



『レベルがあがりまし。レベルがあがりました。······』


 延々とアナウンスが流れる。


 これって、女神を倒したからレベルがアップしたとか?

 そんな話は聞いたことなかったが、今の二人にはそんなことより、ただただ眠りにつくだくだった。



 本当に女神を倒してしまって良かったのかは、二人が目を覚ました時にイヤでも分かる出来事が待っていた。


 二人は、あれから丸二日間眠りについていた。

 このあと目が覚めた二人には、どんな事が待ち受けているのかは、次回のお楽しみで。




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