第12話[イエローの武器]

二人での初の戦闘訓練。

私は奏恵ちゃんの武器について尋ねていた。


「はあ、武器ですか。」

「私の武器は靴下ですが。」


へぇ〜、靴下かぁ。

て事は足が臭いんだ。

きっとそうに違いない。

私が奏恵ちゃんにそう言うと…。


「失礼ですね。」

「私の足は臭くありません。」


フフフ、皆んなそう言うよね。


「なっ、分かりました。」

「疑うなら匂い嗅いで下さい。」


そう言うと、奏恵ちゃんは椅子に座り、足を組みながら私の方へ足を向けて来た。


「えっ、いや、嗅ぎたくないんですが…。」


「いいから、跪いて匂い嗅いで下さい。」


どうしてこうなったのだろうか?

仕方がないので、言われるがまま、跪き足の匂いを嗅ぐ事に…。


「どうですか?」

「臭く…、えっ?」


大泣きする私に戸惑う奏恵ちゃん。


「嘘っ、そんな臭かったですか?」


思わず自分で足が臭いかチェックする奏恵ちゃんに私は言う。


「臭くなかったよ。」

「だから悲しいの。」

「私は、鼻糞だから。」

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