第7話[悪の怪人]

悪の怪人、コンプラ獣。

街に出ては女性のスカートを捲り、相手が女装趣味の男性であろうとお構いなしの恐ろしい怪人だ。

そこへ、花がマンホールから現れた。


「ふう、やっと着いた。」


溜め息を吐きながら、花は怪人と対面する。


「来たなヒーロー。」


戦闘態勢に入る怪人を前にアタフタする花。

そんな中、耳元の無線から父の声が聞こえて来る。


「何をモタついている。」

「早く鼻を穿るんだ。」

「花だけにな。」


実の父親ながら殺意を覚える中、花は父に問うた。


「鼻を穿るって言っても、ヘルメットだし穿れないよ。」


「大丈夫だ。」

「鼻の部分だけ開く仕組みになっている。」


あっ、本当だ。

開く。

私は言われるがまま鼻を穿り、怪人めがけ鼻糞を飛ばした。

するとどうだろうか、怪人の上半身が木っ端微塵に吹き飛んでしまったのだ。

下半身から流れる紫色の血を見ながら私は思った。

色々と最低だと。

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