EP90.揉まれるし姫のも…
「
「どこかで見たことがありますね…」
「うん?なんの事だ?」
「そこまで再現しますか?」
俺…
「仕切り直すんですね…」
さっきから
という訳で、次の日の昼頃…我が妹の瑠愛が帰ることになった。
「次は…夏?」
「姉貴も夏に来るって行ってたし、夏だろうな」
「寂しい…」
瑠愛、そんなこと言うなよ。
嬉しくて俺泣けてくるから…いや、もちろん寂しいけどな?
「江波戸くん…浮気かい?」
「だから浮気ってなんですか?」
もう開き直るが俺は妹を愛でているだけだ!
そう思いながら小夜の父親である
あくまで想像な、仮にでも好意を向けている女性の父親なのだから。
「江波戸くんまたくるわねえ?次はどれくらいの進展が見れるのかしら〜うふふ?」
「すごく嫌な予感するのやめてもらえます?」
小夜の母親、
てか、娘への別れの挨拶は!?忘れんなよ!
「じゃあ小夜。またくるよ…がんばって」
「…!?…はい、ありがとうございます。また」
「小夜〜また来るわね〜?」
「はい。さようなら」
「私だけ冷たくない!?」
小朝さんも小朝さんで完全に小夜から冷たい目で見られてるの可哀想になってくるな。
それと…正悟さんが言ってることは家庭のことか?あまり触れないようにしよう。
「じゃあ兄さん、またね」
「おう、またな」
そう言って俺は瑠愛の頭を撫でる…やべえ、別れの時に頭を撫でるの結構癖になる。
名残惜しいが、それから瑠愛は手を振りながら改札の奥へと姿を消した。
正悟さんと小朝さんも、瑠愛と同じように奥へと消えていった。
ただ正悟さん…なんでそんな怖い笑顔になってんすか…?
「帰りましょうか」
「そうだな」
「小夜」
「なんですか?」
「どんだけハマってんの?」
片頬にまたもやムニッムニッとした感覚を覚えながら、俺は真顔で帰路についていた。
正直お好きにどうぞ状態なので、もう動揺する気がさらさら起きなかった。
「本当に癖になるんですよこれ…」
「どんだけだよ…」
マンションについたのでドアを開けて、エレベーターに乗る。
その間も小夜は俺の頬を優しく揉んでいた。
優しくってところに変な感じがする。
「………」
「………」
何この無言な時間。
気まずそうで全然気まずくないなんとも言えない時間!?
「蓮さん」
「ん?」
急に名前を呼ばれたが、揉みやすいように視線は向けず返事をする。
ここで謎な気遣いする俺ってなんなんだろうな。
「私のも揉みますか?」
「は?」
揉みますって…何を?って言ったら色々アウトなのでここは頬だと察しとく。
え?いいの?頬を揉んで。
あ、もちろんめっちゃ揉みたいぞ、絶対に癖になるからな。
これだけ聞いてるとかなり危ないラインな気がするが、頬なのでKE・N・ZE・Nだ。
…この言い方使うのEP27以来だな…なっつ。
「…揉みますか?」
「いや聞こえてなかったんじゃなくてだな。いいのか?」
「もちろんです」
抑揚なく答えているが、小夜の頬は結構赤くなっている…恥ずかしいなら提案しなかったら良かったのに。
でもなあ…なんとなくだけど断ったら恥ずかしい中提案したのにって怒られそうなんだよな。
「…あとでな?飯の後」
「わかりました」
赤い顔のままゆっくりと頷く小夜。
…本当に恥ずかしいなら提案しなかったら良かったのにな。
さて、時間というのは立つのが凄く早いものだ。
だって、もう飯食い終えてソファに二人並んで座ってんだからよ。
…よくよく考えたら正悟さんが言ってる奴、強ち間違いではない気がしてきたな、この生活。
…いや!俺は瑠愛を愛でていただけだ!決して浮気など!
「…蓮さん」
「はい!」
さて、現実逃避は小夜から許されないようだ…
遠いところを見て変なことを考えていた俺を、小夜が頬を膨らませて見てきていた。
やめて!?そんな赤い顔で頬を膨らませないで!俺死んじゃうぞ!?
「…やるんですか?やらないんですか?」
…すげえ圧を感じる。
さっきも言った通り頷くしかないし、そもそも今の選択肢は一つしかないので、俺はそれを選んだのだった。
「…いくぞ?」
「もうどんと来てください」
それ頬に指くい込みまくってめっちゃ可愛い絵面になるけど、小夜が痛いやつだよな。
そうやって平静を保ちながら、俺は小夜の頬を右手の人差し指の腹でムニッと押した。
「ん…」
動揺だよな?押されたことの動揺だよな?その声。
それにしては随分艶かしいけど…お疲れ、理性。
「…もっと触っていいんですよ?」
さっきから思ってたんだけど色々表現おかしいな!?これ健全なやつだよな…?
まあ…もっと触っていいのなら遠慮なく…
ムニッ…ムニッ…と、さっき小夜にされていた事を両手で仕返しする。
やべえ、押しただけじゃさらさらで柔らかくて反発力のある…いやこれでも凄いけど、揉むと色んな感触がでてくる。
ツルツルだし、形が変形してて小夜の顔が可愛いことになってるし…そしてだな、小夜の出す声がもう流すことが出来なくなってんだよな。
小夜とのスキンシップって言うと、正味最近やっとできるようになった手繋ぎとこれだけだ。
だから、わりと小夜が擽りとかの感覚に弱いとは思っていなかった。
「………」
「…ん…にゅ…」
あ、ダメだ…絶対流せないわコレ。
そう思って、俺は手を止めた。
「…なんで辞めるんですか…」
なんか頬膨らまし始めたぞ!?なんで!?
まあ、辞めたらダメらしいので俺は再び両手で揉み始めた。
「…私も…」
そう言って、小夜が俺の腕の内側から俺の頬へと両手を伸ばし、ムニッ…ムニッ…と揉み始めた。
…ちょっといい?
…何この絵面。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます