刺激的な【土産話】

 首筋にヌメリとした感触があたる。


「冥土の土産に聞かせてやろう」


 男の低い声が鼓膜を震わせる。


 何、そのもはやB級映画でも使わないようなセンスのないセリフは。


「愛してるんだ」


 本当につまらない男。


「そういうのは素面シラフの時にいうものよ」


 どうしょうもないのは、その戯言たわごとにすべてを許してしまう私。







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