いや、一緒にお風呂はきてないよ?

  あれから特に何もなく夜になり、またひな鳥も気持ちを味わえた……おかしくないっすか‼そこまでしなくても食べれるよ‼そんな事言っても無理やり食べさせられましたよ……おかしいですよね⁉


「お風呂の時間です!!」

「は?」

「お風呂の時間ですよ?」

「もうね、オチは見えてるから」

「なら話は早いですね」

「断る!!」

「私も鬼ではないです、理由を聞きましょう」

「いや、普通にダメだろ」

「はい」

「お互いに恥ずかしいだろ?」

「はい?」

「なんで疑問形なんだよ!!」

「おかしいですか?」

「おかしいだろ」

「普通はそうですね」

「もう見えてるからな」

「はい?」

「どうせ、私たちは恋人以下友達以上ですから普通ではないですとか言い出すんだろ?」

「まぁ、そんなところですね」

「だろうね」

「なら、分かりました鷹山君から入ってきてください」

「いや、鴻上さんから入れば」

「私は後から入ります」

「いやね?」

「私は後から入ります」


 また勝手に変なスイッチ入ってるよ、どうせ後から入ってくるんでしょ?わかってますよ、一応タオルとか持って入ればいいか。

 あきらめるのも大事だな……いや、俺監禁されてから諦めすぎでは?


「わかったから、その目を怖くするのやめてね?」

「そんな怖い目なんてしてませんよ?」

「あっはい……」

「お風呂の場所わかりますか?」

「わかるよ」

「はい、手錠外しますね」

「そこは外すんだね」

「流石に手足使えないと洗えないですから」

「絶対に入ってくるなよ?」

「………?」

「何とか言ってみたらどうだ」

「ん~?」

「顔をかしげるな」

「うふふふふふ」

「入ってきます!!」



「あぁ~疲れたぁ~」


 今日だけで色々ありすぎて疲れるよ、起きたら美少女の家に監禁されてるし飯も食べさせられるし、どうせこれから風呂に一緒に入るだろうし、どうすんのよこれ。


「失礼しまーす」

「あぁ……やっぱり入ってくるのね……」


 鴻上さんは学校指定の水着で入ってきたのだ。

 まだ、裸じゃないだけましですよ、そんなスク水って変な店に見えちゃうでしょうが!!


「はい!私の家なので!!」

「その理論最強だから封印ね」

「それより、なぜ私の水着姿なのに何も言わないんですか!!」


 確かに鴻上さんの水着姿は魅力的で出ている所は出ていて引っ込む所は引っ込んでいる、普通に考えたら湧き上がるはずだ。

 だが俺は湧き上がらない訳ねぇだろ!!普通に沸き上がったいる冷静に見える様に振舞っているだけだ。


「いや、言うとか言わないじゃなくて無理でしょ」

「何がですか⁉」

「普通に綺麗で」

「は?」

「完成されててむりでは?」


 おい、ばかお前はなにを言ってるんだ?


「えっとだな……」

「はい……」

「まぁ、今のは無かった事に」

「しません、絶対にしません」

「はい……」

「今からボイスレコーダーを持ってくるので待ってください」

「それはダメだ」

「えー」

「何回も聞かれるのは俺も恥ずかしい」

「……はい」




「さっさと洗ってから出るか」

「はい……」


 俺たちはさっさと風呂から出たはずなんだが……

 無言が続くなぁ、誰のせいだぁ?俺だァ!!本当にねぽろっと出たんですよ、やっぱりね警戒してても美少女のほぼ裸は消し飛ぶって……


「鷹山君も綺麗って思ってるんですね……」

「まぁ、普通にそう思うだろ」

「ありがとうございます……」

「忘れてくれ……」

「嫌です」

「だろうね」


 どうしたら、いいんだろうか……何話したら良いか分からないし眠くなってきたし


「えっと、俺どこで寝たらいい?」

「私と一緒のお布団で寝ましょうか」

「はい?」

「あ、手錠付けますね」

「え?この流れって普通はお互いに恥ずかしがるものじゃないの?」

「いえ?付き合っていけば、お互いの裸なんて見ることがあるでしょうし、今のうちに慣れてしまった方がいいと思いまして……」

「肝が据わってらっしゃる……」

「よく言われます」


 本当にすごいよ、行動力の塊で美人で可愛いなんて宝物みたいだ。でも鴻上さんはなぜ俺の事が好きなんだ?ほとんど関わりなんてないのに……


「一応聞いておきたいんだけど」

「はい」

「何で俺の事が好きなの?」


 馬鹿野郎ー!!!!なんで今聞いた!!今じゃなくてももっと聞くタイミングあったでしょうが!!


「今のなし!!」

「いいですよ?」

「え?」

「鷹山君が好きな理由話ますよ?」

「別に話すのが嫌なら話さなくても良いんだよ?」

「嫌じゃありません」

「あーえっとー」

「私と一緒のお布団で寝てくれるなら話しますよ?」

「寝ない」

「何で!?」

「いや、恥ずかしいからやだ」

「気にならないんですか?」

「気になるけどそこまで……って感じ」


 はい!嘘です!めっちゃ気になるよ?気になるけど……男の朝っていろいろね?分かってくれ


「でも、私の家にお布団って私の分しかないので強制ですけどね?」

「聞いた意味ないよね?」

「そうなりますね」

「もういいよ……諦めた」

「鷹山君は私の夜の話相手になってくれればいいんですよ?」

「もう、どうにでもして」


 まだ、夜は更け始めたってか?張った押すぞ。今日一日でどれ位の精神力を捧げればいいだよ!!そろそろ不定の狂気に入っちゃうよ!!

 むしろ、さっさと寝てしまえばいいんだな!!そういう事だな!!

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