第85話 旭日

(1)

 何となく私室に居づらくなっていたメーアマーミーの元へ、丑三つ時も過ぎた時間だというのに来客があった。

「お休みなりませんと、明日に差し支えますよ?」

永年メーアマーミーに仕えた老騎士・シュナイダーである。

「私は謹慎中の身だ。差し支えないさ」

メーアマーミーはそんな事を言って笑っている。この男が本当に謹慎処分に甘んじていられる訳が無いことくらい、老騎士には分かる。

「では、明日イオナ殿に伝える予定の連絡事項を、念の為にお聞き流しください」

などという前置きで始められた老騎士の報告を、メーアマーミーは淡々と聴く。具体的な指示が出ない他は、いつもと変わらない作業である。

「シュナイダー、」

ところが、報告の途中、不意にメーアマーミーが遮った。

「終幕とは、恐るべきものなのだろうな」

キィ、と椅子の軋む音を立てて背もたれに身体を預けたメーアマーミーは、天井を仰ぐ。

「シュリ様が呼び込んだこの顛末も、私には、世界の何が変わったようにも見えない」

声を殺したメーアマーミーの乾いた笑い声が元帥執務室に転がった。

「――つくづく、味気の無い……」

ぷつりと切れたメーアマーミーの言葉がやたらと彼をメタファーしていたので、シュナイダーは一つ、唸り声を上げたところである。

「閣下には、この世界は聊か退屈なのでしょうな」

永年仕えた彼だからこそ分かるのだが、メーアマーミーほど我侭の少ない人物はなかなかいない。

「味気が無いとは仰いますな。この爺、他人より永く生きております故、他人より浮世に明るいつもりでおりますが、つまるところ、人には、向き不向きがあるというだけのことでございます」

然して、メーアマーミーという男は、人の上に立つことが余りにも多過ぎて、あらためて自らの満足を全うする機会が少なかった。故に「冷淡・冷血」だのと評価される憂き目にも遭った。しかし、それは彼自身が彼の自由意思に従って、彼が能動的に選択した人生である。この老騎士としては、彼に自らを蔑んで欲しくなど無いし、その必要も無いと思うのだ。

「失うほどのものは何一つ無い、などとこの終幕を前にしても泰然としておられる閣下のお姿を見ているからこそ、我々も安心して任務に当たれるのですぞ」

シュナイダーは、中断された報告を再開した。

「魔法核弾の解除装置の複製の完成を急がせております。未だ絶望には及びません」

キィ、とまた椅子を鳴らして、メーアマーミーが背もたれから身体を起こした。命を狙われることが他人より少し多い為、常に気心の知れた者としか接触の無い彼は、久々に、

「アリガトウ」

と口にした途端、何処と無く気恥ずかしくなった。随分、甘やかされていたものだ、と彼は自嘲し、反省する。

「勿体無いお言葉です」

老騎士が、深く一礼して紅潮した表情を隠した。あまり慣れないことはしない方が良いな、とメーアマーミーはもう一つ反省したところである。

(2)

 「まだこの仕事やってんの?」

シュリを警護するエリオの背中越しに、「呆れた」などと嘆息が聞こえてきた。

「真っ当な仕事やっても後ろ指差されるくらいなら、義理堅いこの業界の方がよっぽど金になるし、生き易いよ」

シュリよりもまだずっとあどけない筈の少年の声が、やたらと厭世的な台詞を吐いてきた。

「ねえ、買ってくんない?」

ロータスの樹皮を差し出すか細い腕が、丁度、エリオに突き出されたところである。その甘い香りに、エリオが手を伸ばしかけた時、横ヤリが入った。

「買わなくても、手に入れる方法なんて幾らでもあるんだよ?」

シュリである。右の手で赤い剣の柄を握り、赤みの強い唇の端を上げて、いつもの笑みを浮かべている。その赤い刃に驚き、怯んだ少年は、商品であるロータスの樹皮を全て落としてしまった。

「今、一瞬でもママンの顔が浮かんだんなら、ここでもう辞めときなよ。アンタに売人は向いてない」

死ぬ時はゴミのように――それがこの汚れた業界に徹底的に敷かれた哲学である。シュリから所謂「手切れ金」を受け取った少年は、逃げるようにスラムの闇へと消えていった。

「よし! これを元手に、またスカウトに行くか」

シュリはニッと笑ってロータスの樹皮を拾い集めた。


 ロータスの甘ったるい香りが木枯らしに巻かれて、スラムの土も剥き出している未舗装道路を転がる。エリオはそれをぼんやり見つめていた。

「何? 興味あるの?」

面白そうにシュリは尋ねた。

「ロータスの、実の方に……」

ポツリと呟いたエリオの単語に、「そんなモノ食べたら死んじゃうよ」と、シュリは失笑していた。


「――ですが、私は生きています」


ロータスの樹皮がシュリの呼び寄せた炎魔法分子に灼かれ、小さな音を立てて燃え上った。

「……生かされて、此処にいます」

ふうわりと甘い香りが辺りに立ち込め、空を仰いだシュリは、狭いスラムの空にも架かる、赤い月を見上げた。

「少しは思い出せたみたいだね、自分のこと」

シュリは口角を上げた。

「どう? ボクのコト、殺したくなった?」

(3)

 丘を駆け上がっている、とランは思っていた。

 強い光に煽られ、あまりの眩しさにランは強く目を閉じてしまった。ところが、今、その瞼を開けたところ、彼女の目が捉えたのはひんやりと蒼く褪めている白いカーテンである。朝の陽をたっぷり含んで、まるで自ら輝いているようである。

「あれ?」

此処は何処だと見渡す間も無く、随分近くに顔見知りが倒れていることに気付いたランは、慌てて起き上がった。

「イェルド!……だよね?」

ランの知っている彼より随分髪が短くなってしまっていたので、ランは恐る恐る呼びかけてしまったが、その様子を見ていた彼の双子の兄に思い切り笑われてしまった。

「起きたか、魔王様」

相変わらず暢気な声で、凍馬はランに話しかけてきた。

「暫く寝かせてやってくれ。この一両日、くたびれる仕事が立て続いてたモンでな」

こういう時、この男の穏やかな声と雰囲気は本当に良くない。ランはつい、本題を忘れて眠気を誘われるのである。

「何だっけ、アタシ確か、ここでアンタ達と戦っていた気がするんだけど……」

「いや、オレもそんな気がするんだけど、」

凍馬はゆっくり関節を伸ばす。

「気が付いたら、寝ちまってたんだよ。皆で、此処で。オレも今起きたトコ」

凍馬の説明は決して嘘でも誤魔化しでもない。イェルドが賢者に盾突いた瞬間、強烈な光が部屋に立ち込めて、もう次の瞬間には全員が気を失っており、現在に至るのである。

 皆、睡眠不足に違いない、と凍馬は豪語している。ともすると彼は、本当にそれで済ませてしまうだろう。


 言うか言うまいか迷っていたが、ランは覚悟を決めて口を開いた。

「さっき、夢か何なのか判んないけど……アユミに会ってたんだ」

イェルドが目覚めていないことを確認して、ランはそう切り出した。案の定、凍馬の表情があからさまに変わった。

「あの世に片足突っ込もうとしたら、戻れって言われた」

朝を告げる鳥の声が、少しだけ長閑に引き戻してくれる。

「……そっか」

凍馬はゆっくり一度瞬くと、「そっか」と、もう一度呟いた。

 アユミは、エリオの授かった神託によれば“破壊ノ神ニ加担シ、終幕ヲ呼ブ”存在ものである。しかし“終幕”の本質は、ランの身体からランを追い出した“賢者”とやらが神の名の下齎すものだという。

 では、此処にこうして無事にランが居て、そのランがアユミに会ったというのなら――

「(お前も一緒に、戦ってくれたんだな、アユミ……)」

凍馬はカーテンから覗く青空を仰ぐ。本日は晴天であるというのに、やおら滲んだ視界を誤魔化す為、凍馬は暫く目を閉じておくことにした。

 「また、コイツ無茶したんだ?」

ランは、直ぐ近くに倒れているイェルドの不揃いな後ろ髪に手を触れた。

「アンタの弟共は、どうも殊勝な奴ばかりだ」

「ま、オレの英才教育の賜物だな」

ランと凍馬はそれぞれ声を殺して笑ったところである。


 それにしても、一体、あの宝剣・ハガルや賢者は何処へ消えてしまったのだろう。ふと、思いつくままに立ち上がったランが手を翳した。

『召喚・宝剣(ハガル)!』

闇魔法分子が鈍く光ったと思ったら、ランの手には禍々しい剣・ハガルが収まった。

「おいおい、おっかねえじゃねえか!」

思わず仰け反った凍馬の焦りをよそに、しかし、宝剣・ハガルは先刻のようにひとりでに動き出したり、負のチカラを発して威嚇したりするようなことはなく、大人しくランの手中に収まっていた。

「うん、……やっと何かしっくり来た!」

ランは宝剣を振りかざす。このハガル、ランの身の丈ほどの刀身なのに嘘みたいに軽く、手に馴染んでいる。凍馬は、ランの周りを上手く転がる宝剣を見て、一つ溜息をついた。

「ひょっとして、お前の方が、賢者を飲み込んだワケか?」

ランを乗っ取って『終幕』を呼び込もうとしていた賢者が、逆にランに飲み込まれたのだとしたら、それは、一体どうなるのだろう――不確かでしかないが、彼等にできることは、これは希望であると信じて前を向くことだけである。

「アタシ等も無い知恵出さねェと、いい加減バチ当たるよな」

ランはハガルの召喚を解除し、イェルドの顔を覗き込むように座り込んだ。

「言えてる」

凍馬も双子の弟を見つめた。

「コイツ、ずっと独りで悩んでたんだ。“神”だの“終幕”だの、ってオレ等じゃ手に負えないことを、オレ等とずっと一緒に戦ってたってのに、独りで抱え込んでやがったんだ」

水臭え、と凍馬は小さく鼻を鳴らす。

「まあ確かに、オレ等バカだから、心配してやることはできても、助けてやることは出来なかったかも知れねえケド」

凍馬の自嘲的なボヤキに、「お前と纏めるんじゃねえ」と、ランから突っ込みとエルボーが入った。

 ――彼等は漸く今、スタートラインに立てたところである。

「一応言っとくケド、アタシが別に終幕呼びたいってワケじゃないからな?」

ランは大きく溜息をついた。そんな事くらい百も承知だったので、特に凍馬は返事も相槌もしなかった。

「むしろ、此処で安穏と飲み明かして生きて行きてえよ」

コイツ等と――とは口に出さず、ランは、念のためイェルドに回復呪文(ヒール)をかけておいた。

「何か、“終幕”って避けられないモンみたいだぞ?」

凍馬は何となく、ランの回復呪文の魔法分子結晶を眺めていた。正のチカラがイェルドの傷口を探し当てたようで、分子間力を緩めながらゆっくり皮膚に浸透していった。

「民の“進化の天井”なんてなことを言ってたな」

民が進化を終えると、民が存在意義を失うということなのだろうか――ランと凍馬は顔を見合わせてしまった。

「……やっぱ、天井ぶっ壊すしかねえ!」

頷き合った二人だが、

「これ以上の破壊は軍の月給じゃ賄いきれません!」

目覚めたイェルドにすぐさま制された。

 

 丁度、差し込んでいた朝の陽の光が、三人にも延びてきたところである。

(4)

 そう、エリオは来るべき『終幕』の回避の為、そして、ペリシアやヴェラッシェンドに代わる新たな正義を求める為、エリオは全てを敵に回す覚悟を決めて、光の民の世界への侵攻を断行したのだ。然して――

「シュリ、」

エリオは右手を掲げた。それだけの挙動で、夥しい量の闇属性魔法分子が結晶化して負のチカラを放ち始める。記憶の靄が晴れたエリオの双眸で見据える眼前の男は、その『終幕』を現実に惹起した張本人である。強化魔法球(ブラスト)を撃ち、せめて宿敵の息の根を止める間合いも余裕も充分にあった。その一方で、「止めよ」と叫ぶ副脳のシグナルも聞こえる。エリオは右の拳を握り締めた。

「……暇を頂きたい」

スラムの夜闇に甘くて白い煙がふうわり浮かんでいる。これとよく似た菓子があった、とか何とかぼやいたシュリの表情は、先程と何一つ変わらない。

「良いよ」

そういえば、随分辺りがしんと静まり返っている。こんな夜は大抵、何処かで殺し合いが始まる。「そうそう、」と計算高く前置きを入れて、シュリはエリオに背を向けた。

「ネハネって人なら、ヴェラッシェンドに逃げ遂せたみたいだよ」

前触れも無く、彼はそんな事を伝えてきた。

「行ってらっしゃい」

丁度、何処かからか、誰かの断末魔が聞こえてきた。

「――ボクは、もう一度ケジメを付けに行く」

きっともう会うことは無いんだろうね、とか何とかぼやいたシュリが、扉の向こうに消えていった。

(5)

 イェルドは、世界屈指のヴェラッシェンド城において、最も荒れ果てているだろうこの部屋を眺め回した。入り口に3人、メイドと思しき女性が倒れている。

「ああ、あれはダイダロスの手下だ」

ランは一つ溜息をついた。ダイダロスと剣を交えている最中、階下の隠密部屋に父・デュトゥールが潜伏していたことには気付いていた。今頃はアマンダ達があれにこれにと始末を付けてくれているのだろう、とランは思う。

「そうなんですね……」

確かランの身体を乗っ取ろうとしていた賢者と戦っていた筈だ、と記憶の糸を辿ったイェルドだが、思い出せば思い出すほど気恥ずかしく、イェルドは何となく、ランと目を合わせられずにいた。幸か不幸かはさておき、そのときの経緯を知らないランは、イェルドはきっと賢者を探しているものだと思い込んでいる。

「大丈夫。賢者は、此処にいるから」

ランは自分の脳天を突(つつ)いてニッと笑って見せた。「知性が上がったわけではないぞ」と刹那に出た凍馬からの異議を、ランは腕力でねじ伏せる。

「(これから、何が起こるんだろう)」

ランと凍馬の喧騒をぼんやりと見つめながら、イェルドは考える。

「(ランさんが元のまま無事に此処にいるというコトは、少なくとも、賢者のアテが外れたワケで……)」

ランと凍馬はやおら立ち上がり、それぞれ宝剣と神剣を召喚した。闇魔法分子が部屋中に充填し、濃い魔法分子同士が摩擦する音まで聞こえてきた。しかし、イェルドは考える。

「(しかし、現状は何も変わらない。民の進化が限界に達している件も、イオナさんが教えてくれたペリシアの非常事態も――)」

イェルドの視界を二人の人影が過る。構わず、イェルドは考える。

「(ペリシア帝国革命と『終幕』とに、何か密接に関連があるんだろう。とすると、イオナさんに話を聞いたほうが手っ取り早いか?)」

イェルドの視界一杯に、見慣れた顔が二つ並んだ。

「イェールドちゃーん? 起ーきてますかァ?」

苦笑した凍馬が、イェルドを思考の海から引き上げた。

 既にメイド達が朝の支度を始める時間である。この時間、決して此処にいてはいけない三人がこうして此処にいるのだから、あまりのんびりはしていられないのも確かであった。


「世界が終わるってのは、一体どういうことを言うんだろうな」

やおら、ランはそんなことを言った。

「この世から酒と女が無くなることです!」

挙手した凍馬が相変わらずふざけているので、ランは改めて彼を潰しにかかる。

「…まあ、殆ど正解ですよ。」

イェルドはランをなだめつつ、世界から民が居なくなることが『終幕』の趣旨だと説いた。

「世界を隔てたことで光の民と闇の民の戦争が終わり、二つの民が自らの発展の為に進化し続けた結果、世界に『終幕』の概念が生まれたようです。」

続けてイェルドがそう説明したところ、凍馬の方はピンと来たようで、

「じゃあ、『終幕』を退ける為、エリオは光と闇を一つの世界に引き戻そうとしたワケか。」

と、眉間に皺を寄せていた。

「民が進化の天井を迎えたことが原因だ、と賢者は言いましたが、」

イェルドはそう言うと、バーナード元帥から渡されたメモをランに渡した。

「――直接の原因は、これだろうと思います」

そのメモは、信号の解読に使った用紙に直接書き込まれたものだったので読みづらいことこの上なかったが、ランは慎重に読み進めた。

「“25日後、セディアラに着弾するもの、終りの時を齎す”?」

ランは首を傾げるばかりである。しかし、メモの隅っこに見慣れた名前を見つけたランは、ニンマリと不敵な笑みを浮かべて凍馬を見た。

「イオナからだって、コレ」

どうやら、ランは凍馬の火付けを企んでいるようだ。

「お? 元気そうで何より!」

文字の読めない凍馬は完全にメモから遠ざかった。基本的に状況に順応してくれる凍馬であるが、あまりに分からないモノは「苦手」として完全に距離を置いてしまう男である。いつもイオナの火付けの餌食になっていたイェルドとしては、恋愛経験など無いだろう兄のこの薄めのリアクションの何が面白いのかは分からないが、ランが楽しそうなので静観を決め込むことにした。

「しかし、穏やかじゃないな」

“着弾”という不穏な単語に、ランの表情は再び険しくなる。

「賢者の言う“民の進化の天井”と、ペリシアで起きている何らかの不穏な動きを同時に解決することが、事態の解決なのかと思うんですが……」

――整理してみても、途方に暮れる課題を突きつけられていた。

「つまり、光の民と闇の民をまた一つの世界でまとめた上で、その他諸々全部ひっくるめてそのまんまだったら、問題ないんだ?」

ランが強引にまとめたが、求められているのはそれだった。


 朝の鳥が鳴いている。それが分かるくらい、3人は沈黙していた。

「……この際、きちんと寝てみるか?」

凍馬の一言が全てだった。

「確かに、ちょっと眠いんだよな」

ランが同意した。

「此処で寝かせてもらうことができますか?」

正直、イェルドは動きたくないくらい、酷く眠たかった。

「良い良い。許可する」

 欲望に従順なことは、民たる尊厳からの要請だろう――三人は、小さく決意した。

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