第3話

 吾郎は、困っていた💧

 すこぶるつきに、困っていた。

 これほどまで切羽詰まったことは、かつて

ないほどに💧



 気がついたら、褐色の荒野にぽつねんと💧

状況も分かることなく、捨ておくように置く

という、放置プレイ💦💦おまけに、神には、

転生ルート聞いていたが、なぜか男ではなく

女性な上、スッポンポンであり顏は分からぬ

が、スタイルは豪快なほど美美しい。しかも

若くて、瑞々しい輝かんばかりの素肌のハリ

とツヤは、吾郎には免疫が無く、うかつに、

見ることも触ることすら、はばかられる。




そらぁもぅ!!!!!?勃〇もんですわw



レベルだ💧



 なぜ、こんなピチピチの女の子に(T^T)



 まあ、たしかに明確な性別の希望や要望は

していなかった気はする。だが、普通は希望

や要望をせずとも、生前と同じだと思い込む

のが、人情?ではなかろうか💦




 あの神は、まかせておけ♪♪と言った。

 たしかに、吾郎へと言った。

 任せた結果が、今の体たらくであった。

どうしろと??σ(๑• . •๑)???

目的も目標もない。

見渡す限り、荒野しかないのだ。

はるかはるか先に、微かに山脈らしき??

ものが見えるが……遠い。反対を向くと、

これまた、かなーり先に小さくだが、壁?

らしきものがあるようだ。





 だが、どちらにしろ、行こうと考えるだ

けで気分が萎える。

おまけに今現在、まったくのスッポンポン

なのだ。いくら、見渡す限り荒野とはいえ

マッパでこの場を離れようとは狂気の沙汰

である。

せめてロングコートとサンダルくらいは、

欲しい。前を、はだける趣味はないが素肌

はある程度、隠したい。



 吾郎は、なぜだか虚空を見上げ、声無く

嘆く。

未だかつて、吾郎の人生で、これほどまで

の、理不尽な仕打ちは無かった。



 うつむき、ため息を一つ。


 カプセルの、開いたハッチの透明な部分に、今の己が顏が、うっすらと映る。



「ぉぉおおおおお!!!!!!

 めちゃくちゃ💦美人じゃん💧」



 一人、その事実に驚愕する吾郎。

 思わず、両手で、頬や鼻やらデコを触る。



 その、あまりの造形美に、我を忘れて、

くぎづけとなる。年の頃は、17か8と、

いったとこか?

大きく見開いた、鮮やかな赤が映える瞳に

心を奪われた。



 透明ハッチに映る己が瞳であろう瞳が、

笑む。

己が瞳と反して。静かで不敵に。



 瞳だけにあらず、映る表情全てが、抗う

ように吾郎へと笑む。狂気と殺意を忍ばせて。



 映る顏と表情はそれで意思を持っている

かのように。機械のごとき冷徹さと女神の

ような麗しさの裏に、一切の慈悲無い冷酷

さが、確固とあった。



「な…………なんだぁ!!!!?」



 吾郎は、恥も外聞もなく素っ頓狂な叫び

を挙げた。

鏡と映る己が顏が、意志とは違う、死をも

覚える、世にも美しき破顔を称えるならば

それは、うろたえもしよう。



「最硬度拘束対象の覚醒を、網膜パターン

 と、耳紋により確認。

 モザイク暗号化剥奪記憶と、全人格を、

 返却開始。

 異物を確認。

 全シーケンス停止。

 セキュリティスキャンを開始。



 超高位最高権限の承認を受諾。

 BプロトコルからAプロトコルへ変更。

 返却、開始」



 突如、流れる機械音声に心臓を掴まれた

かと思うほど驚いた吾郎。

 カプセルから、何か作動したのか前触れ

なく、滔滔と機械音声が流れる。



「返却、完了。欠損ゼロ。



 おかえりなさい、魔女」



 しかし、吾郎は聞いていなかった。

 この瞬間、頭が真っ白になったのだ。

 恥じ入って死にそうなほど、後悔しろw



「対象の外界に適応した装備並びに、逃亡

 の幇助となるアイテムを解放」



再び、無機質な機械音声が流れて、我に返り、たじろぎ、あられもないポーズのまま

堅い荒野を這いつくばう吾郎。



 吾郎は、認知してはいないが、鏡と映る

顏は怒りと恥の微表情を刻んだ。



 カプセルのあちこちから引き出しが出た。



 両足をくの字に軽く曲げ、大股を開き、

両手を後ろ手に地面へ着けて、その様子を

ほけーっ、と見つめる吾郎。



 鏡と映る顏は、猛烈な抗議を露わとして

いるが、吾郎は気づかない。

それどころじゃない。



 おずおずとぎこちなく立ち上がり、カプ

セルへと戻る吾郎。



 カプセル全体の内外問わず、そこかしこ

から、大小の引き出しが開いていた。

中には、さまざまな服や幾多の表記が違う

身分証はもちろん、武器や防具、さらには

金塊や宝石などが入っていた。



 身分証は、あっちの世界のスパイよろしく、別名義で、顏だけ同じのカードタイプ

や手帳タイプなどなど、両手の指で足らぬ

ほど入っている。



「めちゃくちゃ、ある💧

 全部は…………持ってけねーぞ💦」



 たしかに、雑多な、大小の価値ある物が

大量に引き出しには、収められていた。



「拘束殼を、向こう側へ収納」



 カプセルが、音もなく消失。

 吾郎が、素で驚いた。

おおよそ、麗しき乙女の振る舞いではない。されど、麗しき乙女は決して、いつまでも

スッポンポンではいない💧だろうが。



「き!?消えた!!」

































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