第2話
自分の家なのに見慣れない風景。
普段はないキラキラな装飾が壁に貼り付けられている。見たことない怖い仮面や不思議な絵も飾られていた。
今日はいつもと違い重い服を着ている。脱ぎたいな…
部屋には机いっぱいに並んでいる料理とそれを囲む大勢の見たことない人。誰なんだろう…
「よし、じゃあノルン。皆様に挨拶してみよっか」
?挨拶
「はい、おとうさま!」
?とうさま
そういって、学校の教室程度の広さの部屋に集まった人に向かって、セットされたひな壇に上から練習してきた挨拶を…
ここはどこなんだろうか、
ひどく頭がぼんやりするな…
「みなさま、ホンジツはごあつまりいただきましてありがとうございます。ぼく、ニルバード・ノルンは…ぇえっと」
「…今月を?」
隣にいる綺麗な女性が優しく合いの手を入れる
「コンゲツをもちまして、3つとなりました。ぼくはみまもってくれるごセンソさまとセイレイさまにカンシャします」
そう言い終えることができて安心したような顔をしながら、ぺこりと頭を下げると、たくさんの拍手が起こった。
褒められるようで、ニヤけてしまうな…
緊張の糸が切れたのか、力が抜けて尻もちをついてしまう。
その時
パン‼
という音が聞こえたような気がして目の前がだんだん真っ暗になっていく。
あぁ、これダメなやつじゃん。
貧血かな…
俺がこの生に享けて転生したと自認したのは俺の3歳の誕生日を祝うちょっとしたパーティーの途中だった。
異世界はそんなに甘くない れんぴ @satomiken1
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