『美少女モンクにTS転生した俺はとにかく殴る!たまに蹴る!』

 大木 げん様、コメントありがとうございます!

▼『美少女モンクにTS転生した俺はとにかく殴る!たまに蹴る!』

https://kakuyomu.jp/works/16818093077952549761


>タイトル、キャッチコピー、あらすじと最初の数話だけでも構いませんので、悪かった点や良いと思われる点を教えていただけますとありがたいです。


 ご依頼どおり、タイトル、キャッチコピー、あらすじを中心に、本編での物語の始まり方について添削致します。




タイトル

 【12万PV感謝!】美少女モンクにTS転生した俺はとにかく殴る!たまに蹴る!


⇒まず【12万PV感謝!】ですが、これは集客力を期待できる文句ですので、頭に置いて正解です。

 次に「美少女モンクにTS転生した俺は」は語順を入れ替えて「TS転生して美少女モンクになった俺は」とすると出来事の順番どおりにはなります。ただ、「TS転生」ものが多い中、アピールするべきは「TS転生」ではなく「美少女モンク」のほうなので、ここも語順は正確です。

 「とにかく殴る!たまに蹴る!」は「美少女モンク」という単語を補強するので読み手のイメージを喚起しやすいですね。


 以上、タイトルは万全ですね。長文になりそうなところをほどほどの文字数にうまく詰め込めています。




キャッチコピー

 底辺の脳筋ジョブと言われたが、ゲーム知識と筋肉を極めて成り上がれ!


⇒ちょっと引っかかるのは「ゲーム知識と筋肉を極めて成り上がれ!」の部分です。

 このままでもわからないことはないのですが「ゲーム知識」と「筋肉」が並立しているため「ゲーム知識を極めて」の文脈も成立してしまうこと。

 極めるのは筋肉だけであれば、

> 底辺の脳筋ジョブと言われたが、ゲーム知識を活かし筋肉を極めて成り上がれ!

 と係り受けをしっかり分けると誤読は減りますし、この作品がゲーム知識を必要とするジャンルであるとしっかりアピールできます。

 ただしキャッチコピーは35文字までなので、原稿のキャッチコピーの文字数しか使えません。

> 底辺の脳筋ジョブだが、ゲーム知識を活かし筋肉を極めて成り上がれ!

 とすればほぼ文意を変えずに文法をうまくまとめられますね。

 ただ、実際問題「12万PV」を獲得しているので直さなくても読み手は増えるかと。


 もうひとつのパターンは、語順の入れ替えパターンです。


> 底辺の脳筋ジョブと言われたが、筋肉を極めてゲーム知識で成り上がれ!

 これなら「極めて」は「筋肉」だけが係り受けし、「成り上がれ!」は「ゲーム知識で」が係り受けするので、原文よりは読み手にとってはわかりやすくなったはずです。




あらすじ

> 現世で死んでしまい、RPGのゲーム世界に女モンクとしてTS転生してしまった主人公、塁(ルイ)はゲーム知識を使い無双する。

⇒ここは「TS転生」「ゲーム世界転生」であること、主人公がそのゲームに詳しいこと、「主人公無双」であることが端的に示されています。書き出しの一文を読んで、こういう物語が好きかどうかで読み進めるかどうかを決められる。読み手ファーストで好感を覚えますね。


 ここから先はゲームの説明と、いかにして女モンクが主人公無双するのかの道筋が示されています。やや説明的ですが、ゲーム世界転生ではゲームの仕組みを説明しないと面白いかどうかを判断致しかねるので、ここもこのままでいいですね。


>クエストの最中に、勇者パーティーの追放シーンに出くわしてしまい、その場で追放された、これまたザコジョブと言われている、吟遊詩人の少女エリーを仲間に加える。

⇒「クエストの最中に、」がやや不親切です。主人公はソロでクエストを行なっていたのでしょうか。他の人とチームを組んでいたのかがわかりません。本編を読めばわかるでしょうが、そういう部分が感じられる作品はそこまで読まれるのは稀です。

「ソロクエストの最中に」「パーティークエストの最中に」のいずれなのかを示せば

よりわかりやすくなります。


>※この物語は、過去の有名ゲームを始め、様々なジャンルのパロディやオマージュを含んでいます。

⇒パロディやオマージュを含んでいます」とのことなので、そういう軽いノリが好きな人に刺さる注意書きですね。


 あらすじは軽微な点を手直しするだけで万全になります。






第一話

 軽妙なひとり語りとのじゃ女神との会話が読んでいて楽しいですね。

 テンポもいいし、TS転生になった経緯もしっかり言及しています。

 冒頭から「大工」と書かずに読み手に「大工」を想起させる。このあたりも見事です。回れ右する人がいるとしたら、軽微でも真ん中の足を連呼しているのと、主人公の職業が書かれていない、というところだと思います。わからない人には伝わりづらいのも確かです。



第二話

> お望み通り、ひたすら殴りまくるという脳筋スタイルで、ザコ刈りからラスボス戦までなんでもおまかせの脳筋道を今生では貫いてやるぜ!

⇒「ザコ狩り」かなと。


 第二話にしてゲーム知識を活かしていますね。

 早々に「TS転生」「ゲーム世界転生」と1話ずつ状況を提示していく。

 これは読み進めようと読み手に思わせるよい構成です。



第三話

 運竹魔のレベルがわかりづらいですね。「レベル差が10近くあったから」とあるので「レベル11」前後になると思いますが、そう書くくらいならきちんとレベルを書いたほうがわかりやすいし、読み手に優しいですね。

> それにしてもレベル差が10近くあったから、とんでもない泥仕合だったな。

⇒「泥仕合」は互いに相手の悪事をばらしたり、あげあしを取ったりして、醜い争い方をすること。そのような争い。

 のことなので、ここではちょっと用法が異なるかなと。たとえば「子どものケンカのような決め手を欠く戦いだったな。」とか「決定打のない戦いだったな。」とかに言い換えれば「泥試合」の使用ミスが解消しますね。



第四話

>朝起きてから水浴びを終えると、朝の儀式(モミモミ)をして現在のステータスを確認をする。

⇒助詞「を」が重複しているので「ステータスを確認する。」でよいですね。


 テンポのいいバトルですよね。書いていることはひじょうにシンプルですが、畳み掛け方がよいですね。



第五話

> そう言って、ぽろりと涙を零しながら破顔したエリーの顔は、とても美しかった。

⇒「破顔したエリーの顔は、」は「顔」の字が重複してます。ここは「破顔したエリーは、」でよいですね。


 ここで主人公ルイはソロプレイしていたことが確定しましたね。 

 吟遊詩人のエリーがどこまで戦力になるのかが楽しみになる終わり方ですね。




総合

 序盤だけの判断ですが、4点挙げますね。


(1) とにかくテンポがいい。

(2) 表現も平易でわかりやすい。

(3) ユーモアや軽微な下ネタなどを取り入れていて飽きが来づらい。

(4) 主人公に成長要素があって、読み進めるごとにワクワクしてくる。


 というように集客力は抜群だと思います。

 

 これはいいも悪いもある点なのですが。


(a) 「ゲーム世界転生」「TS転生」に特化したため、それらが苦手な人は逃してしまう。

 これは逆に言うと双方が好きなら「読んでもいいか」と能動的になれるので、ニッチ狙いは戦略的には正しいと言えます。

(b) タグに「追放」があるけれど、主人公ルイが追放されたわけではなく、吟遊詩人エリーが追放されていので、そこをどう考えるか、ですね。

 「女性主人公」「女主人公」が使いづらいとは思いますが、「追放」との兼ね合いですね。



 以上が今回の添削の結果となります。

 睡眠導入剤が効いているので、文章力は怪しいのですけど(^ ^;)


 以上で添削を終えますね。

 



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る