【最終話】ふたりの愛の誓い「耐えます」

「「嫁入りからのセカンドライフ」中編コンテスト」応募作

猛禽王の嫁になったアルフヒルト=ゼルダ王妃は無敵という噂です 〜『婚活』逃して異世界転移したら、ウソ 人外夫がいたんです〜

https://kakuyomu.jp/works/16817330659124175383

作者 雨 杜和

第2章

【最終話】ふたりの愛の誓い「耐えます」

https://kakuyomu.jp/works/16817330659124175383/episodes/16817330663668153220





※誤字脱字・構文など

> たぶん、汚れ過ぎた私が、婚活市場やら合コンや、社長室秘書課やら海賊船の過去のいろんな時間に、ぽとんぽとんと捨てた何かをまだ大切に抱えて生きているんだろう。

⇒「婚活市場やら合コンやら、」ですね。「やら」は列挙の助詞なので、ふたつ以上並べるのが正しい形です。


> 私が捨てたものが惜しかったものかどうかは疑問に感じるけれど……、少なくとも、私は感動してしまった。

⇒「捨てたものが惜しかったものかどうかは」は形式名詞「もの」が出てくるので、やや蛇足感があります。片方を「の」の置き換えるだけですっきりします。

> 私が捨てたのが惜しかったものかどうかは〜

> 私が捨てたものが惜しかったのかどうかは〜





※寸評

 葵さんを置いてフィリックスと情を交わすゼルダですが。

 葵さんはゼルダとフィリックスをくっつける努力をすることになりますか。

 そこからは長編化できてからの物語になりますね。





※総評

 本編完結おめでとうございます。


 長編化を視野に入れた中編コンテストなので、長編として向いているかの観点で総評をまとめますね。

 まず、葵さんが異世界へ移ってゼルダの身体に入り込んでしまう。

 ゼルダの身体に葵さんの意志も加わって繰り広げられる物語。


 ここまでの進行状況だと、長編化するにしても単巻では収まりませんよね。

 今回の作品は十二万字ほどで物語すべてが収まるとは考えづらいです。

 ですので複数巻を出版すると仮定します。

 物語の始まりとしては第一話から最終話までで第1巻の半分弱といったところですね。

 これからクリストフ王と王国に嫌われるような振る舞いを葵さんがしていくことになるのでしょう。ちょっと「嫌な女」っぽいところが出てくると思いますので、そこが編集さんや読み手の方々にどう受け入れられるか。


 第一話から最終話までの時間経過が短いので、どこまでの尺で物語を終えられるかが、長編化できるかどうかの分かれ目。

 葵さんが現れて、ゼルダにクリストフ王から嫌われるような振る舞いをさせる。そして実際嫌われて追い出されるまでの尺ですね。

 折り合いがうまくつかないと、二巻でも収まらないはずです。


 「長編化」が前提の中編コンテストですから、どのくらいの巻数で収まるかも判断材料になるはずです。

 単に中編として読むぶんには面白いのですが、ここから長編化が文字数として収まるかどうか。

 まあ、中編部分をさらに短く編集し直して、全体が単巻に収まるように指摘するのであれば、おそらく選ばれやすくなると思います。


 この物語の最大の魅力は、ふたりの対比にあります。

 選考の編集さんがそこまでしても長編化したいという魅力を感じるくらい、葵とゼルダの対比を利かせるとよいでしょう。

 そこを補強すれば、もっと戦える作品に仕上がるはずですよ。

 物語の筋を変える必要はありません。

 連載ものとしてはじゅうぶんな導入ではありますからね。


 大賞に選ばれて長編化を行なうことになるのが一番ですが、仮に落ちたとしても長編化して来年の「カクヨムコン」に出すのも、中編コンテスト攻略への道筋が見えてくるはずです。

 今回の作品はどうすれば長編小説へ収められるのか。

 その経験を積むまたとない機会だと考えております。


 総評としては、葵とゼルダの心のなかで交わされる独白の応酬が魅力の作品です。

 しかし今回の中編を長編化するのはやや骨が折れそうです。選考さんにそう思わせてしまうのです。

 単に中編分量の作品を書けばよいわけではなく、長編化に適した物語を提示できるか。

 おそらくそれが今回に限らず『カクヨム』での「中編コンテスト」に求められているのでしょう。


 もし可能なら、葵とゼルダのやりとりを補強してみましょう。

 今のままでも読み手選考は突破できると思いますが、さらにウケる作品に仕上げるには、ふたりのやりとりの妙を読み手に強く意識させることです。




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