十和里山伝説「紡ぎの時計」第四十七幕 桜とカッパ地蔵

十和里山伝説「紡ぎの時計」

作者:神崎 小太郎

第四十七幕 桜とカッパ地蔵





※誤字脱字・構文など

>例年より一週間ほど早い開花だったという。

⇒「早い開花だという。」ですね。過去形にしてしまうと、すでに過ぎ去った出来事のように見えます。

 と書いたのですが、どうやら開花してからかなり時間が経っていて、花びらが散るほどということは満開まで行っているのかな? となると、前文の、

> 冬の寒さがやっと緩んだ頃、春の訪れを告げる桜が、今年は早くも咲き始めた。

 が噛み合わないんですよね。


>風が吹くと桜の花びらがひらひらと舞い散り、白い絨毯を広げた。

⇒ここで花びらが散っているので、開花したばかりなのか満開を過ぎたあたりなのかがわからなくなっています。


> 薫は喜びもひとしおの表情となり、口にしていた。

⇒「口にしていた。」は不要かなと。それまで実際に話していますからね。


>彼女はきゅうりを持ちながら、祠に一歩ずつ近づくと、乳の形を型どる赤い布を懐から取り出した。

⇒「形」と「型どる」は「かた」の字が被っています。まあ「かたどる」は本来「象る」なのでかぶらないはずなのです。ここでは「形」「型どる」であり「形どる」と書く人もいますので、被ってしまいます。「象る」を使うか「かたどる」と開いてみるか。「乳を型どる」とするかですね。「かたどる」に「かたちをまねる」意があるので、「形を」は不要という判断もできます。





※寸評

 無事、薫の退院まで決まって、いよいよ陸奥を離れるときがやってきますね。

 フリーマーケットで根本さんと出会い、縁がつながって来ることになった。

 そして薫の病気を克服して、今まさに飛び立とうとするかのごとき沈み込み。

 このあとに大きく羽ばたくような展開が来るといいですね。




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