十和里山伝説「紡ぎの時計」第三十四幕 心のゆらぎ
十和里山伝説「紡ぎの時計」
作者:神崎 小太郎
第三十四幕 心のゆらぎ
※誤字脱字・構文など
>この時計の命をつむぐ力を守るために、遠くから嵐や大波をくぐり抜けてアエスと日本にやってきたと告げてきた。
⇒「告げて」を使うと「きた」が必要になります。直前に「日本にやってきた」と書いているので、ここで補助動詞がかぶると時制が崩れます。
「日本にやってきたと語った。」あたりがよいですね。
>ところが、俺は薫との記憶を失うことの方を恐れていた。
⇒「俺は〜恐れていた。」だと「この事態になる前から恐れを抱いた」ことになります。
>ところが、俺は薫との記憶を失うことの方を恐れた。
⇒というほうがその場の感情としては伝わりやすいですね。ただ、前から恐れを抱いた」状態が続いていたのなら、原文どおり「恐れていた。」でよいでしょう。
> どうやれば、薫と再会することができるのか悩んでいた。その答えは、意外なところにあった。時計が持つ秘密にあった。
⇒「にあった。」が連続しています。文章表現上「意図的に」行なっているのならこのままでも結構です。
もし偶然だった場合「時計が持つ秘密だ。」としたほうがよいですね。
>彼女は生き続けることができたが、俺は薫との記憶を奪われていた。
⇒「奪われた。」ですね。
>けれど、時計が逆回転して、薫と別れた時は、途方に暮れて涙を浮かべていた。
⇒「途方に暮れて涙を浮かべた。」でいいですね。
>薫を助けたいという気持ちで心を動かされていた。
⇒「心が突き動かされそうになった。」
※寸評
ここを読んで、前話が夢の中だったことがわかりますね。
叙述トリックを読んでいるような感覚です。
やはり前話の場面転換をしっかり行なってミスリードをできるだけ防ぎたいところですね。
まあ文学でしたらこの手の幻惑にもついてくるとは思いますが、わかりやすさでいえば「わかりづらい」。
ここを文学的表現として見るか、ひとつの小説として見るか。
著者様の狙いが見えづらいのも、作品を読みづらい一因かもしれません。
文芸系の公募に出すか、『カクヨム』で開催する小説賞・コンテストに出すか。
狙いを明確にしてみましょう。
それによって一幕での場面転換も変わってきますので。
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